2022年5月17日
【エアコンの夏の電気代は?】夏の電気代の平均を解説

「エアコンの夏の電気代が高いけど安くする方法を知りたい」
「電気代ってどれくらいが平均か分からない」
といった、疑問や悩みを抱えている方も多いと思います。
夏の暑い時期になると、部屋を涼しくするためにエアコンを付けっぱなしにしている方も多いと思われますが、電気代は常に悩みの種でしょう。
そこで、この記事では
について、解説していきます。
この記事を最後まで読んでいただければ、エアコンの夏の電気代を安くする方法が分かりますので、ぜひ参考にしてください。
エアコンの電気代が高い原因
エアコンの電気代が高い原因は、多くの電力を使うからです。
電気代は使う量に応じて値段が上がっていきますが、エアコンは消費電力が多いので、ほかの家電よりも多くの電力を消費します。
ダイキンが2021年6月4日に行った「エアコンと地球環境に関する意識調査」によると、夏の日中に消費されるエアコンの電力は、家庭の電気代の約6割を占めるほどです。
夏場でエアコンを使わない方は少ないと思いますが、消費電力の多いエアコンを無闇に使い続けると電気代が高くなるため、意識的にエアコンを使う必要があります。
エアコンの夏の電気代は実は安い
エアコンの電気代は、冬よりも夏の方が電気代は安いです。
冬は部屋を温めるのに気温差があるので多くの電力を消費しますが、気温差の少ない夏は電力をあまり消費しません。
たとえば、夏の気温が37℃の場合にエアコンを28℃に設定しても気温差は9℃です。
しかし、冬の気温が0度の時に設定温度を20℃に設定すると、気温差は20℃となります。
気温差があるほど電力消費が大きくなるエアコン は、冬場よりも夏場の方が電気代が安くなるのです。
参考元:エアコンの電気代を安くしたい!暖房・冷房・除湿の違いと、節約方法を伝授!|EGR (egmkt.co.jp)
電気代は地域と契約で異なる
大手電力会社は全国で10社あり、それぞれの地域と契約によっても価格に大きな差が生まれます。
電気代が地域で異なるのは、電力を供給している方法や発電所までの距離が理由で、発電所が近くにある地域ほど料金が安くなる仕組みです。
また電気代は契約会社によっても基本価格が異なるため、契約アンペアを見直したり、新電力会社と契約をし直すだけでも電気代は大きく変わります。
電気代のためだけに引っ越しはおすすめできませんが、アンペアや契約している電力会社を見直してみるだけでも、安くすることが可能です。
参考元:地域によってこんなにも違う電気料金 その理由は? (power-hikaku.info)
エアコンの電気代の平均
エアコンの電気代の平均を以下の世帯に分けて解説を行います。
- 1人暮らしの平均
- 家庭の平均
それぞれ詳しく記載してありますので、ぜひ参考にしてください。
1人暮らしの平均
1人暮らしの平均的なエアコンの電気代は、夏場で約3,000円ほどです。
総務省が出した2021年の調査によると、2021年7月〜9月の電気代の平均は5,107円です。
ここに、エアコンの電気代が約6割を占めていることを考えると、1ヶ月あたり約3,000円ほどがエアコンの電気代となります。
ただし、エアコンの種類や運転時間などによって電気代は異なるため、これはあくまでも目安です。
部屋に合わない消費電力の大きいエアコンや、極端に低い温度で冷房を使い続けていると、平均以上に電気代がかかる場合もります。
家庭の平均
家庭の平均的なエアコンの電気代は、約6,000円ほどです。
総務省の調査によると、2人以上の世帯における電気代平均は10,317円で、約6割がエアコンの電気代だと考えれば約6,000円という計算になります。
また、世帯人数が増えるとエアコンの稼働時間も増えるので、エアコンが占める電気代の割合が高くなりやすいです。
夏場の気温が高い時期に家庭でエアコンを使う場合、意識的に使わなければ電気代が高くなります。
暖房・冷房・除湿で一番安い温度を比較!
ここでは3つの設定の中で一番安い設定を比較していきます。
- 暖房の場合
- 冷房の場合
- 除湿の場合
- 一番安いのはエアコンの除湿機能
1つずつ解説しますので、参考にしてください。
暖房の場合
先述した通り、冬場に使う暖房は夏場よりも電気代が高いです。
冬場は部屋と外の気温差が大きいため、エアコンの設定の中でも暖房は一番多く電力を消費します。
また、冬場は日照時間が短くなるので、長時間エアコンを使わなければなりません。
気温差が大きいほど電力を消費するエアコンにとって暖房は電気代の大敵です。
冷房の場合
冷房の電気代は、目安の設定温度28℃前後であればそれほどかかりません。
エアコンは外の気温と設定温度が近いほど消費電力は少なくなりますが、夏場の気温は高いため、気温差は少なくなります。
ただし、18℃のような極端な設定温度にしてしまうと、20℃以上の気温差が出てしまう点には注意が必要です。
つまり、夏場のエアコンは一般的な使い方をしていれば、それほど多くの電気代は消費しないといえます。
除湿の場合
除湿には以下の3種類があります。
- 「弱冷房除湿」
- 「再熱除湿」
- 「ハイブリッド除湿」
「弱冷房除湿」とは湿度・温度が下がり、弱冷房がかかる機能で消費電力は小さめで、除湿やドライと書かれている場合は弱冷房除湿にあたります。
また、「再熱除湿」とは湿度が下がり、取り除いた空気を適温に暖め直しているため、消費電力が大きめです。
「ハイブリッド除湿」とは湿度が下がり、取り除いた空気を室内の空気と混ぜて適温にして室内に戻すもので、消費電力は小さくなります。
また、消費電力の多さを簡単に表すと以下の通りです。
再熱除湿>冷房>弱冷房除湿≒ハイブリッド除湿
除湿であったとしても再熱除湿のような温める機能は電気代を多く消費し、冷やす機能の弱冷房除湿では電気代が安くなります。
一番安いのはエアコンの除湿機能
暖房・冷房・除湿の中で一番安いのは除湿です。
暖房や冷房に比べると除湿の消費電力は低いため、長時間エアコンを稼働させるのであれば除湿機能をうまく使用することが電気代削減につながります。
ただし、除湿機能では部屋を極端に冷やしたり温めることはできず、我慢すると体調を壊す原因にもなるので注意が必要です。
電気代を抑えたい場合はエアコンだけでなく、電気代を削減できる対策もあるので、日々の生活に取り入れることをおすすめします。
エアコンはつけっぱなしの方が安い
エアコンはこまめに消すよりつけっぱなしの方が、電気代は安くなります。
運転開始直後から設定温度に到達するまでフル稼働になり、一番消費電力が大きいので電気代が高くなるのです。
30分〜1時間程度の外出ならつけっぱなしの方が電気代は安く抑えられ、数時間の外出なら消した方がいいでしょう。
また、外出する際は直前ではなく少し早めに消すと節電になります。
こまめに消すとより消費電力が大きくなるので、少しの外出ならつけっぱなしがおすすめです。
エアコンの電気代を安くする方法
エアコンの電気代を安くする方法を6つご紹介します。
- エアコンの買い替え
- 温度設定を意識
- 自動運転モードを使う
- 掃除を定期的に行う
- 扇風機やサーキュレーターを併用
- 室外機に物を置かない
1つずつ詳しく解説しますので、電気代を安くしたい方は参考にしてください。
エアコンの買い替え
電気代を安くするのであれば、エアコンの買い替えを検討しましょう。
2000年前後の古いエアコンは消費電力も大きいので、最新型に買い替えた方が電気代は安くなります。
エアコンを使用し続けていると消費電力が増えていき、1年ごとに約4〜5%消費電力が増え5年後には新品購入時の約20〜30%、10年後には約50%まで増える計算です。
とくに、新品購入から10年以上経過したエアコンは冷やす機能が衰え、フル稼働状態が続いてしまいます。
また、買い替えを検討する場合、エアコンのモデルチェンジが近づく8〜9月がおすすめです。
古いエアコンをいつまでも使っているよりも、買い替えた方が長期的に見て電気代が安くなるため、古いエアコンをお使いの方は買い替えをおすすめします。
温度設定を意識
エアコンの電気代を抑えるには、温度設定を意識することです。
環境省によると適切な室温の目安は「28℃」で、冷やしすぎない室温管理を意識するように推進しています。
ただし、28℃は室温であって冷房の温度ではありません。
部屋の立地や住んでいる人の体感温度によって適切な温度が変化するので、無理に28℃を維持する必要はないのです。
夏場は熱中症になる恐れもあるため、自分にとって快適な温度設定を意識しましょう。
参考元(ダイキン公式サイト):エアコンで頭痛がするのはなぜ?原因と対策について解説 | DAIKINストリーマ研究所 | ダイキン工業株式会社 (daikin-streamer.com)
自動運転モードを使う
エアコンの消費電力を抑えるには「自動運転モード」がおすすめです。
自動運転モードは、エアコンが効率よく温度を調節してくれるため、自分で温度を調整するよりも電気代を抑えられます。
また、部屋が冷えるまで強風に設定して部屋が冷えてから自動運転モードに切り替えると、時短にもなるのでおすすめです。
夏場の電気代を抑えるには、自動運転モードを使いこなしましょう。
掃除を定期的に行う
フィルター掃除を行うと、冷房使用時で約4%、暖房使用時で約6%の節電につながるので、掃除を定期的に行いましょう。
フィルターの自動掃除運転機能がある場合は、普段の掃除は不要ですが使用環境によって変わってくるので、汚れが気になれば定期的に掃除をすることが節約の秘訣です。
フィルターの自動掃除運転機能がない場合は、フィルターが目詰まりしていると冷房効果が下がるので、2週間に1度は表側に掃除機をかけ裏側から水洗いをしましょう。
室外機を掃除すると約5〜8%節電につながりますが、本格的な掃除は無理にやろうとするとかえって故障の原因になるので、プロにお願いすることも1つの方法です。
自分でできる対策としては、室外機の周り・下面にある水抜き穴は、枯れ木やゴミを取り除き、正面の吹き出し穴・裏側のフィンは、汚れやほこりを雑巾などで拭きとりましょう。
扇風機やサーキュレーターを併用
扇風機は2〜3℃体感温度を下げる効果があり、サーキュレーターは空気を循環させるので室温のムラをなくしてくれます。
冷たい空気は下部に、暖かい空気は上部にたまりやすいので、サーキュレーターを天井に向けて空気を循環させましょう。
サーキュレーターを使用すれば、室温のムラがなくなり設定温度に近づくので、必要以上に設定温度の上げすぎ下げすぎをなくしてくれます。
扇風機とサーキュレーターではサーキュレーターの方が電気代は安く、両方ともDCモーター搭載であれば、消費電力が小さいので電気代は安く抑えられるでしょう。
参考元:サーキュレーターの電気代はいくら?扇風機より安い?|でんきナビ|Looopでんき公式サイト (looop-denki.com)
室外機に物を置かない
エアコンの電気代を安くするには、室外機の周りに物を置かないことです。
室外機はエアコンが取り込んだ空気の熱を排出する役割がありますが、室外機の周りに物があると、せっかく吐き出した熱い空気をもう一度吸い込んでしまいます。
室外機の周りに逃げ道がなければ熱がこもり、エアコンが部屋を冷やす効率が落ちるので、余分な電気代がかかってしまう原因になるのです。
空気の逃げ道を作るためにも、周辺に物を置かないようにしましょう。
参考元(Panasonic公式サイト):https://panasonic.jp/life/air/170048.html
まとめ
夏場はカーテンやすだれで断熱・遮熱対策し、服装で体温調節するなど工夫すれば、電気代は安く抑えられます。
節電しつつ、エアコンを使い快適な夏を過ごしましょう。