2022年3月9日
【エコキュート設置で電気代を安く】オール電化で電気代がもっとお得に

オール電化の住宅に住むメリットには、月々の光熱費が安くなるという点があります。
この記事では、オール電化とエコキュートの相性を知るために必要な知識として、エコキュートを設置すると電気代が安くなる仕組みや、逆に電気代が高くなってしまう原因と対策、オール電化のメリットや電気代節約に効果的なことなどについて、詳しく解説していきます。
オール電化とエコキュートの両方の特性を理解して、効率よく電気が使えるよう参考ください。
【目次】
エコキュート設置で電気代が安くなる仕組み
エコキュートは、大気中から集めた熱と電気を使ってお湯を沸かす給湯器です。
エコキュートを設置することで、お風呂場だけではなくキッチンや洗面台など、家庭内で使用するお湯は全てエコキュートで沸かされます。
以前はガスを使用してお湯を沸かすのが一般的でした。
しかし近年では、電気給湯器を設置すればランニングコストが抑えられるということで、エコキュートに注目があつまるようになってきました。
エコキュートを設置することで電気代が安くなる理由について、以下でその2つを解説していきます。
電気料金プランを変更するため
一般的なご家庭で契約されている電気料金プランには「従量電灯契約」と呼ばれるものがあります。
これは多くの電力会社が採用しているもので、電気の使用量に応じて支払い料金が決まるプランです。
つまり、「使った分に応じて支払う」という最もスタンダードな電気料金プランになります。
一方でエコキュートを導入すると、夜間に電気料金が安くなる【オール電化住宅向けの特別な電気料金プラン】に加入できます。
エコキュートは基本的に夜間にお湯を作るように設定されていますので、夜の時間帯に電気料金が安くなるプランに加入することで一般的な従量電灯契約に比べ、安い電気代でお湯が作れるようになります。
お湯を沸かすコストが低くなるため
エコキュートは再生可能エネルギーを活用してお湯を作ります。
電気を使用するのはもちろん、大気中の熱も利用することでお湯を沸かすためのエネルギーを作り出します。
一般的に家庭でお湯を作る際には、電気給湯器以外の方法として以下の2つがあります。
・ガス給湯器:ガスを利用してお湯をつくる
・電気温水器:電気を利用してお湯をつくる
エコキュートは電気と大気中の熱を利用してお湯を作るため、上記2つよりはお湯を作るコストが一番低くなることが分かります。
さらに、エコキュートは夜間に電気代が安くなるプランでお湯を作るため、節約効率がさらに高いと言えるでしょう。
参考:https://sumai.panasonic.jp/hp/1mech/
エコキュートの電気代
エコキュートにかかる電気代は、一般的に年間で18,000円〜30,000円程度が多く、月々で換算すると毎月約2,000円〜3,000円になります。
都市ガスを利用するガス給湯器と比べると、エコキュートのランニングコストは60%〜70%も削減されます。
しかしこれは、契約する電気料金のプランやお湯の使用量や頻度、導入する機器の性能やお住まい地域が寒冷地かどうかなどによって変わります。
そのため、あくまで目安として参考程度に考えておいてください。
参考:https://sumai.panasonic.jp/hp/2point/2_3.html
エコキュートの電気代が高くなる原因とは
エコキュートは電気代節約に効果的な給湯器ですが、メリットをうまく活用できていない場合、電気代が高くなってしまうことがあります。
エコキュートを設置しているのに電気代が高いと感じる方は、次でご紹介する項目に当てはまっていないかどうか、確認してみましょう。
電気料金プランが適切ではない
一般的には夜間にお湯を作るエコキュートの設定に合わせて、電気料金が夜は安いプランに加入することが多くなります。
しかし、この電気料金プランは夜の時間帯の料金が安いかわりに、昼間の電気料金が割高に設定されています。
昼間に多くの電気を使用される方などは、電気料金プランがご自身の生活パターンと合っていないため、電気代が高くなっている場合があります。
日中に沸き増しをしている
夜間に電気料金が安くなるプランに加入している場合、昼間の電気料金は割高になります。
これにより、昼間にお湯が沸き増しされることが多い場合、電気代が高くなってしまうことが考えられます。
節約機能が使えていない
エコキュートには電気代節約に効果的なさまざまな機能が備わっています。
これらをうまく活用すれば、エコキュートを設置するメリットが感じられるでしょう。
電気代が高いと感じる方は、ご自身の生活パターンに適した機能が設定されているかどうか、以下の機能を確認してみましょう。
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「ピークカット機能」
電気代が高い時間帯にお湯を沸かすのを止める機能。
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「沸き上げ時間シフト機能」/「ピークシフト機能」
朝方の電気使用量が多くなる時間帯を避けて、夜の間にお湯の沸き上げを終わらせる機能。
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「パワーセーブ機能」
ゆっくり沸き上げをすることで、エコキュートの消費電力を抑えます。
通常よりもお湯が沸くまでに時間がかかるため、貯湯量に注意しながら使いましょう。
パワーセーブ機能を使用する際には、夜の時間帯が10時間以上あるか確認してください。
10時間未満の場合、夜間の貯湯量が不足し、昼間にお湯を沸かさなければならなくなる可能性があります。
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「ソーラーチャージ機能」/「昼間シフト機能」
太陽光発電で余った電力を、自家消費してお湯を沸かす機能。
昼間に沸かす量を想定して、足りない分は夜間に作ることで、太陽光発電で余った電気を有効に使えます。
エコキュートの電気代を安くするコツはある?
エコキュートを導入する際には、家族の人数やライフスタイルに合わせて容量やプランを設定することで、効率よく電気代を節約できます。
以下では、実際にエコキュートの設置を検討する際にエコキュートで、より電気代を安く済ませるためのコツを詳しく解説いたします。
適切量のエコキュートを選ぶ
お湯を使う量は、家族の人数やライフスタイルなどによって各ご家庭で異なります。
エコキュートを選ぶ際には、まずはどのくらいのお湯が必要になるかを事前にしっかりと想定し、適切量のエコキュートを選びましょう。
必要量以上のお湯を蓄えられるエコキュートを設置すると、使いきれないお湯にも電気代を支払わなければなりません。
逆に小さい容量のエコキュートを選ぶと、夜間に沸かしたお湯だけでは足りなくなり、高い電気代を使って昼間に沸き増しをする必要がでてきます。
適切量のエコキュートを導入して、電気の無駄を省きましょう。
電気料金プランを見直す
電気料金プランを見直すことも大切です。
一般的にエコキュートを設置する住宅では、夜間に電気料金が安くなるオール電化向けの電気料金プランに加入すると、電気代が安くなりお得です。
しかし、ご家庭によっては昼間にたくさんの電気を使用する場合もあるでしょう。
その場合は、夜間の電気料金がお得なプランは適していません。
ご自身のライフスタイルでは、どのような電気料金プランが一番お得なのか、電力会社と相談しながら見直しましょう。
昼間の沸き上げをやめる
エコキュートの設定についても確認しておきましょう。
エコキュートには「自動沸き増し設定」というものが備わっています。
これはエコキュート内に貯められるお湯の量が少なくなると、昼間でも自動的にお湯を沸かして蓄えるという機能です。
常に安定した量のお湯が確保されるのはうれしいポイントですが、その日中に多くのお湯を使う予定がない場合には、「自動沸き増し設定」を停止しておきましょう。
エコキュートの設定を確かめる
最後に、エコキュートにはフルオートタイプのものがあります。
フルオートタイプの場合、自動保温機能が備わっており、浴槽にお湯を貯めたあとも、設定された時間内でお湯の温度を一定に保ってくれます。
商品によって初期設定されている保温時間は異なりますが、多くの場合2〜3時間に設定されています。
家族の入浴時間がある程度集中している場合には、長い時間お湯を保温する必要がないため、保温設定時間を短く変更するとよいでしょう。
オール電化にすることメリット3選
エコキュートを設置されているご家庭は、オール電化である場合も多いでしょう。
エコキュートの特性を効率的に活用するためには、オール電化住宅のメリットを知っておくことも大切です。
オール電化だからエコキュートを導入する場合や、エコキュートを導入するタイミングでオール電化にする場合など、どちらの場合でもしっかりと双方の特徴を活かせるよう、この機会に学んでいきましょう。
ではオール電化にはどのような特徴があるのか、以下で丁寧に見ていきます。
オール電化は光熱費の節約がしやすい
オール電化のメリット1つめは、光熱費についてです。
オール電化住宅では、光熱費を節約する場合に意識するのは電気代金のみになります。
このため「節電」を意識するだけで、固定費である光熱費を安くすることが可能になります。
一方で、オール電化ではない一般的な住居の光熱費には、電気代の他にもガス代を支払います。
光熱費を節約するためには、電気とガスの両方に気を配らなければならないため、多くの対策をしなければなりません。
火災やガス漏れの心配が防げる
オール電化のメリット2つめは、火災やガス漏れについての心配が減ることです。
住宅で起こる最も危険な事故の一つに、火災やガス漏れといった火に関するものが挙げられます。
オール電化住宅であれば、ガスを使わないため、このような事故の心配を減らせます。
高齢者の方や仕事で家を留守にする時間が長い方は、オール電化住宅にすることで事故の心配が減り、より安心して暮らせるようになるはずです。
災害時の復旧の早さ
オール電化のメリット3つめは、災害時の復旧の早さです。
災害が多い国として有名な日本では、大雨や台風、地震に対して何かしらの対策は必須と言えます。
そして災害により、生活に必要なライフラインが途絶えた際、比較的早く復旧するのが電気です。
ガスの場合だと、配管が地面に埋まっているため、破損箇所の特定や修理に時間がかかってしまうことがあります。
しかしオール電化なら、災害が起きた際にも電気が復旧しさえすれば、家中の設備が使えるようになります。
照明や携帯の充電、冷蔵庫やエアコンなどの使用ができれば、不安も大幅に軽減されることでしょう。
また、エコキュートを設置しておけば災害時でも水を貯水しておけるため、もしもの時も安心できるはずです。
非常用水として、いざというときのことも考えておくと良いかもしれません。
オール電化で電気代を下げるには?
オール電化住宅では、工夫次第で電気代を下げることができます。
初期投資がかかっても毎月の固定費を節約できる設備であれば、検討してみるのもよいのではないでしょうか。
以下では、オール電化におすすめの効率の良い節電方法についてご紹介します。
住宅の購入や新築を考える方なども、ぜひ参考にしてみてください。
電気代の安い夜間に使用率を上げる
オール電化の場合には、夜の時間帯に電気代が安くなる特別なプランに加入することが多いでしょう。
夜の安い時間帯に電気を使う機会を増やすことで、電気代の節約につながります。
例えば、洗濯物や洗濯乾燥機、食器洗い機はタイマー機能を活用して夜に使うようにすれば、電気代の節約につながります。
また、パソコンやスマートフォンなどの電子機器の充電も安い時間帯でおこなうのがおすすめです。
小さな努力にも思えますが、これを毎日1年間繰り返せば、大きな節約につながるはずです。
エコキュートを設置する
エコキュートは大気中の熱を集めて、その熱をお湯の沸き上げエネルギーとして活用します。
その際には電気も使用しますが、「ヒートポンプ式」と呼ばれる高効率な運転で、少ない電気でもお湯を沸かすことが可能になります。
ヒートポンプ式では、大気の熱をくみ上げ圧縮して高温化します。
その熱を水に伝えることで、快適に使える「お湯」にするのです。
「給湯」は家庭内で消費するエネルギーの3割を占めるとされます。
省エネのカギとなる給湯をエコキュートの設置により効率化することで、賢く節約ができるようになります。
夜の時間帯にお湯を沸かす設定がされているエコキュートは、夜間に安い電気料金プランに加入するオール電化住宅との相性が非常に高く、大きな節約効果が期待できます。
参考:https://www.mitsubishielectric.co.jp/home/ecocute/introduction/about.html
住宅の断熱性能を上げる
新築や建売で家を購入する際に、オール電化住宅を検討されている方は住宅自体の断熱性能も上げておくことで、電気代の節約につながります。
オール電化に適した電気料金プランに加入し、さらに断熱性能が高い住宅にしておくことで、効率のよい省エネな暮らしができるでしょう。
まとめ
オール電化住宅では、夜間に安い電気料金プランに加入できるのが特徴です。
エコキュートはこのプランを有効に活用してお湯を沸かすことで、電気代の節約に貢献します。
また、エコキュートは電気と大気中の熱を活用することで、お湯を沸かすこともポイントです。
ガスや電気のみを利用する他の給湯器に比べて、低いコストでお湯が作れるため、光熱費の削減に期待ができるでしょう。
これらのメリットを活かすためには、電気料金プランの特徴を把握し、お得になるように生活スタイルを見直すことが大切です。
昼間に多くの電気を利用する方は、電気プランを変更することも検討していきましょう。