2022年10月26日
【オール電化】ガスコンロとIHどっちがいい?メリット・デメリット、料金を徹底比較!

IHクッキングヒーターが普及してからも、強い火力で調理ができて、停電時も使用できるガスコンロは、安定した人気があります。
オール電化でも、キッチンだけガスコンロを使っているご家庭は意外と多いようです。
今回は、オール電化でガスコンロにする場合とIHにする場合のメリットとデメリット、料金の比較をまとめました。
オール電化で、ガスコンロかIHクッキングヒーターどちらにしようか迷っている方は、ぜひご参考ください。
オール電化でガスコンロを使うメリット
オール電化では、お家のすべてのエネルギーを電気でまかなうため、キッチンでは電気を使ってIHクッキングヒーターで調理します。
しかし、IHクッキングヒーターではなく「ガスコンロで調理したい」と考える方も多いようです。
オール電化でガスコンロを使う場合は、どんなメリットがあるのでしょうか。
この章では、オール電化でガスコンロを使う3つのメリットについてまとめてみました。
- 火力の調節がしやすい
- 停電時も使用可能
- 都市ガスなら価格も据え置き
火力の調節がしやすい
ガスコンロは、直接自分の目で火を見ながら調理ができるため、微妙な火力調整がしやすいです。
以前からガスコンロを使っている場合、火力調整が難しいIHクッキングヒーターよりも、使い慣れたガスコンロを使い続けたいと考える主婦の方も多くいらっしゃいます。
IHクッキングヒーターに比べて、強火で調理する炒め物や焼き料理が得意なガスコンロは、特に料理好きな方に選ばれる傾向が強いようです。
停電時も使用可能
乾電池で点火するタイプのガスコンロなら、災害時に停電が発生しても調理が可能です。
急な停電でも、十分な水や食材がある場合は、普段通り温かい食事を用意することができます。
都市ガスなら価格は据え置き
都市ガスの料金は、LP(プロパン)ガスに比べ2分の1程度のため、都市ガスを利用可能な地域にお住いの場合、ガスの使用料金を抑えることが可能です。
オール電化の家でガスコンロを使う場合、電力会社とガス会社どちらとも契約し、それぞれに毎月の基本料金を払う必要があります。
プロパンガスしか利用できない地域にお住いの場合は、どうしても割高になりがちですが、価格据え置きな都市ガスなら、毎月の光熱費を抑えることができるでしょう。
オール電化でガスコンロを使うデメリット
オール電化でガスコンロを使うメリットは多くある一方、いくつかのデメリットもあります。
ここでは、3つのデメリットについて解説します。
- ガス会社との契約も必要になる
- 掃除の手間がかる
- 火事のリスクはゼロではない
ガス会社との契約も必要になる
オール電化でガスコンロを使う場合、ガス会社と電力会社どちらの契約も必要となります。
ガス会社の基本料金は毎月の固定費になるため、使用状況によっては光熱費がかさばるケースもあるかもしれません。
掃除の手間がかかる
ガスコンロの五徳やバーナー部分についた頑固な油汚れやコゲつきは、なかなか落としづらく掃除が大変ですよね。
重い五徳やバーナーを取り外して専用洗剤で掃除するのは、時間も労力も必要になります。
火事のリスクはゼロではない
ガスコンロは火を使って調理するため、火事の可能性はIHクッキングヒーターよりも高くなります。
しかし、最近のガスコンロは、過加熱を防止する機能や火の消し忘れ時の自動消火機能などが搭載されており、安全に使えるものも増えています。
オール電化でIHクッキングヒーターを使うメリット
では次に、オール電化でIHクッキングヒーターを使う3つのメリットをご紹介します。
- 光熱費は都市ガス並み
- 火事のリスクが少ない
- 掃除がしやすい
光熱費は都市ガス並み
お住まいの地域や契約プランによって差が出ますが、IHクッキングヒーターを使った場合の毎月の光熱費は、都市ガスとあまり差がありません。
オール電化でキッチンにガスコンロを導入する場合、ガス会社と契約する必要があるため、IHクッキングヒーターを使えば、ガスの基本料金分を節約できます。
火事のリスクが少ない
IHクッキングヒーターでは、火を使わず電気で調理するため、ガスコンロに比べて火事のリスクは低いです。
小さなお子様やお年寄りがいるご家庭でも安心して使える点は、大きなメリットとなるでしょう。
掃除しやすい
ガスコンロで揚げ物をすると、鍋周りやキッチンの床まで油汚れが飛び散って、困った事はありませんか?
火を使うガスコンロは、調理中に上昇気流が起こり、気化した油が空中に舞いやすくなります。
これに対してIHクッキングヒーターでは、上昇気流は起きないため油の飛び散りも少なく、キッチン周りが汚れにくいです。
ガスコンロのような五徳がなく、トッププレートも平坦なIHクッキングヒーターは、布巾でさっと拭き上げるだけでお掃除が完了します。
オール電化でIHクッキングヒーターを使うデメリット
オール電化でIHクッキングヒーターを使う場合のデメリットについても、3つご紹介します。
- 停電時に調理できない
- 火傷に注意が必要
- 調理器具が限られてしまう
停電時に調理できない
オール電化のお家では、すべてのエネルギーを電気でまかなうため、停電時にはIHクッキングヒーターも使用できなくなります。
そのため、オール電化でコンロをIHにする場合は、停電時に備えてカセットコンロとガスボンベを用意しておくと安心です。
火傷に注意が必要
IHクッキングヒーターは、使用後のトッププレートがとても高温になります。
うっかり触って火傷してしまわないよう、注意が必要です。
火傷や火事を防ぐために、IHクッキングヒーターには「高温注意ランプ」が搭載されている場合も多いので、スイッチを切った後ランプが点灯している間は、誤って触れないようにしましょう。
調理器具が限られてしまう
IHクッキングヒーターは、IHに対応した調理器具しか利用できません。
アルミや銅などの電気抵抗が低いものや、土鍋やガラス、陶磁器など金属以外の調理器具は使えないため注意しましょう。
ガスコンロからIHクッキングヒーターへ切り替える際は、調理器具も併せて買い替える必要があります。
オール電化でガスコンロにした場合とIHにした場合の料金比較
オール電化でガスコンロにした場合と、IHクッキングヒーターにした場合では、月々の使用料金はどれくらい違うのでしょうか。
この章では、東京電力や東京ガスの料金プランを元に、月々の料金を比較しました。
オール電化でIHクッキングヒーターを使う場合の料金
まずは、オール電化でIHクッキングヒーターを使う場合の料金を、東京電力のオール電化プランを元に計算してみます。
東京電力のオール電化プラン「スマートでんき」の料金は、次の通りです。
東京電力オール電化プラン「スマートでんき」 | ||
基本料金 | 1:00~6:00 | 6:00~1:00 |
1,430円 | 1時間あたり17.78円 | 1時間あたり25.8円 |
IHクッキングヒーターの消費電力は1kW〜5kWのため、昼間の間に調理する場合、1時間あたり25.8円〜129円の電気料金が発生します。
夫婦共働きで1日あたり朝と晩の2回、1回の調理で30分ずつ使った場合を想定すると、1か月でIHクッキングヒーターにかかる料金は774円〜3,870円程度になる計算になりました。
オール電化でガスコンロを使う場合の料金
では次に、オール電化でガスコンロを使う場合の毎月の料金を、東京ガスの料金プランを元に計算してみます。
東京ガスの料金は、次の通りです。
東京ガス | ||
1か月あたりのガス使用量 | 基本料金 | 基準単位料金 |
0㎥~20㎥ | 759円 | 145.31円 |
20㎥~80㎥ | 1056円 | 130.46円 |
ガスコンロを1時間使用した場合のガス代は、弱火で5円、中火で約22円、強火で約38円かかると言われています。
夫婦共働きで1日あたり朝と晩の2回、1回の調理で30分ずつ使った場合を想定すると、1か月でかかるガス料金は、150円〜1,140円程度になる計算です。
しかし、オール電化でガスコンロを使用する場合は、別途ガスの基本料金が発生することを忘れてはなりません。
基本料金を合わせると、毎月の電気料金は合計909円〜1,899円程度かかる計算になりました。
東京ガスは都市ガスのため、オール電化でIHクッキングヒーターを使う場合の料金と比べても、価格は据え置きです。
プロパンガスの場合は、都市ガスの2倍程度の料金がかかることを覚えておきましょう。
オール電化でガスコンロを使うのがオススメなのはこんな人!
ガスコンロとIHクッキングヒーターのメリットデメリットや料金の比較を元に、オール電化でガスコンロを使うのがおすすめの人をまとめました。
- 都市ガスエリアに住んでいる
- 災害時のリスクを分散させたい
1つずつ解説します。
都市ガスエリアに住んでいる
料金据え置きの都市ガスを利用できるご家庭の場合、オール電化でガスコンロを使っても、毎月の光熱費を抑えることができます。
ガスコンロの設置・交換費用が約6万円〜なのに対し、IHクッキングヒーターの設置・交換費用は約15万円〜と、やや高額です。
節約を第一優先で考える方や、都市ガスエリアにお住まいの方は、ガスコンロを使った方が長期的に考えてお得な傾向があります。
災害時のリスクを分散させたい
停電時でも調理ができる点は、ガスコンロの大きなメリットです。
災害時に急な停電が起こると、とても不安な気持ちになりますよね。心細い状況でも温かい料理を食べられる安心感は大きいのではないでしょうか。
まとめ
オール電化のご家庭でコンロをガスにした場合と、IHクッキングヒーターにした場合のメリット・デメリットについてお伝えしました。
オール電化でガスコンロを使う場合は、電力会社とガス会社と両方と契約する必要があり、毎月それぞれの基本料金が発生する点に注意しましょう。
オール電化でIHクッキングヒーターを使う場合は、夜間の電気代が安いオール電化プランを契約する場合が多いため、光熱費を抑えることが可能です。
エネルギー会社も1本に絞られるため、支払いや家計管理が楽になるメリットもあります。
ガスコンロ、IHクッキングヒーターどちらにもメリット・デメリットがあるため、ご家庭のライフスタイルに合わせて選ぶんでみてくださいね。
これから新築を建てる予定がある方や、リフォームを検討中の方など、ガスコンロかIHクッキングヒーターどちらにしようか迷っている方の参考になれば幸いです。