2022年5月24日
【光熱費を安くするなら】九州電力でエコキュートを導入

エコキュートを導入すると、実際の光熱費はどのように変わるのでしょうか?
そんな疑問を解決するべく、エコキュートの購入者を対象に購入動機や満足度について、とある団体がアンケート調査を実施しました。
その結果、6割の方が「オール電化住宅にしたこと」をエコキュート導入のきっかけと回答しました。
さらにエコキュート購入の決め手として、以下の3点を大きな理由に挙げています。
- 光熱費が安くなる 57%
- オール電化にしたい 51%
- 火を使わないので安心 29%
* 一般社団法人 日本冷凍空調工業会が実施
使用に関しても9割以上が満足と答えており、多くの方がエコキュートの良さを実感しています。
この記事では、九州電力の夜間料金プラン「電化でナイト・セレクト」やエコキュートを導入したときの電気代について、解説しています。
エコキュート導入を検討中の方や現在使用中の方にもわかりやすい内容となっていますので参考にしてみてください。
参考元URL:一般社団法人 日本冷凍空調工業会「家庭用ヒートポンプ給湯機購入動機・使用満足度調査結果について」より
エコキュート導入で電気代は安くなる?
エコキュートを導入すると毎月の電気代を安くすることができます。
エコキュートは電気使用量の多い昼間のピーク時間帯ではなく、深夜時間帯の割安な電気を利用してお湯を貯めるため、節電対策に優れているからです。
では、エコキュートを導入すれば月々の電気代はどれくらい節約できるのでしょう?
平均的な世帯3〜5人向け・タンク容量370Lタイプ※1の消費電力を九州電力の夜間料金プラン「電化でナイト・セレクト」に当てはめて試算してみました。
※1 九州電力グループ「キューヘン」が手がけるオール電化製品ブランド「ユノカ」製エコキュートYU37NPH-MG09フルオートタイプの仕様を元に検証
検証条件
- 消費電力(中間期:1.05kW・冬期1.500kW)のため平均値1.275kWで試算 ※1
- 深夜3〜4時間の運転が平均的なので4時間稼働するものとして試算
- 九州電力「電化でナイト・セレクト」の料金単価1kWh当たり13.21円で試算 ※2
- 総務省の調査より2022年3月のガス代7,178円で試算 ※3
※1 参考元URL:ユノカ給湯器総合カタログ2022.1より
※2 参考元URL:九州電力「おすすめの料金プラン」より
※3 参考元URL:総務省 家計調査報告「2022年(令和4年)3月分及び1~3月期平均」より
1ヶ月の消費電力
1日に必要な消費電力量は「1.275kW×4時間=6.5025kWh」になります。
1ヶ月では「6.5025kWh×30日=195.075kWh」となり、1ヶ月換算で平均195.075kWhの電力を消費します。
1ヶ月の電気代
1ヶ月の電気代は「195.075kWh×13.21円=2576.94075円」となり、1ヶ月当たり平均2,576円の電気代になります。
節約金額
一般的なガス使用量の内訳は「給湯:ガスコンロなど=8:2」といわれます。
2022年3月のガス代を当てはめると「7,178円×0.8=5,742円」が1ヶ月間の給湯費用となります。
1ヶ月間のガス給湯費用(5,742円)からエコキュートが使用する電気代(2,576円)を差し引くとおよその節約金額がわかります。
「5,742円−2,576円=3,166円」となり、370L タイプのエコキュートではおよそ1ヶ月で3,166円の節約になります。
※2 地域や季節または利用するエコキュートの種類や電力料金プランなどにより異なります。
電気代の安い夜間電力「電化でナイト・セレクト」
九州電力には、次のような利用プランがあります。
- スマートファミリープラン
- スマートビジネスプラン
- 電化でナイト・セレクト
- 従量電灯B
上記のなかで、特にエコキュートにおすすめな「電化でナイト・セレクト」は、夜間や休日の電気利用がお得な料金プランです。
プランの特徴や概要について詳しく解説します。
九州電力 夜間電力 料金プランの特徴
九州電力「電化でナイト・セレクト」には、次のような特徴があります。
- オール電化やエコキュートを使用する方におすすめ
- 夜間や休日の電気使用量が多い方におすすめ
- 夜間の電気料金単価が昼間と比べてお得
- ライフスタイルに合わせて3つの時間帯を選べる
- 春と秋は電気料金がお得
オール電化や夜間にお湯を沸かすエコキュートを設置しているご家庭は、夜間電力を有効的に利用することで光熱費を削減できます。
食器洗い機や洗濯機など、家電製品を割安な夜間にタイマー設定して使用する方や昼間にあまり電気を使用せず、夜間に集中して使う方におすすめなプランです。
夏と冬はエアコンなどの使用で電力量が増えるため、全国の電力会社は電力需給対策として節電を呼びかけています。
少しでも電気の使用を抑えるために、夏と冬の電気代は少し割高に設定されています。
お得な夜間時間帯
「電化でナイト・セレクト」は、電気使用量に応じて課金される従量電灯と違い、昼間の料金を高く、夜間料金を安く設定しています。
そのため、割安な深夜電力を利用するオール電化やエコキュートを使用している方におすすめの料金プランです。
夜間電力プランはそれぞれの生活リズムに合わせて3パターンの夜間時間帯を選べます。
- 21時〜翌朝7時まで
- 22時〜翌朝8時まで
- 23時〜翌朝9時まで
契約電力は「実量制」により決定されます。「実量制」とは、30分ごとにスマートメーターで計測される実績値について、当月および前11ヶ月中の最大値を契約電力とする制度です。
電化でナイト・セレクト 料金単価
基本料金
区分 | 単位 | 料金単価※2 | |
契約電力が10kWh以下※1 | 1契約 | 1,650円 | |
契約電力が10kWhを超える | 15kWhまで | 1契約 | 4,400円 |
15kWh超過分 | 1kW | 550円 |
※1 使用量が0kWhの場合は基本料金が半額になります。
※2 料金単価には消費税などを含みます。
電力量料金
区分 | 単位 | 料金単価 | |
平日昼間 | 夏・冬※3 | 1kW | 26.84円 |
春・秋※3 | 1kW | 23.95円 | |
休日※4昼間 | 夏・冬 | 1kW | 21.22円 |
春・秋 | 1kW | 17.82円 | |
夜間※5 | 1kW | 13.21円 |
※3 春・秋期間は、3月〜6月末と10月〜11月末です。夏・冬期間は、それ以外の期間になります。
※4 休日は、土・日・祝日、1/2〜3、4/30〜5/2、12/30〜31です。平日は、それ以外の期間になります。
※5 夜間は、「21時〜翌朝7時、22時〜翌朝8時、23時〜翌朝9時」の時間帯から選択できます。
時間帯によって料金単価が変わり、オール電化やエコキュートを利用する夜間の電気代が安く設定されています。
また季節でも電気代が区分されているため、電気代の節約には時間帯や季節を考慮する必要があります。
エコキュートのリースについて
エコキュート導入には、購入とリースの2パターンがあります。
エコキュート導入を検討しているけど、購入するかリースにするかで悩まれている方も多いと思います。
九州電力では、家庭向けのサブスクリプション「九電スマートリース」を提供しています。
この項では、九州スマートリースの概要とエコキュートをリースにするメリット・デメリットについて解説しています。
エコキュートをリースにするメリットやデメリットを参考にして、エコキュート導入を検討してみてはいかがでしょうか。
九州電力 九電スマートリースの概要
2020年8月から福岡市や久留米市などでサービス提供を始めた九電スマートリースは、エリアを順次拡大し、福岡県・佐賀県・熊本県・宮崎県全域でサービスを展開しています。
政府が実現を目指す2050年の「カーボンニュートラル」の波に乗り、家庭でのオール電化に弾みをつける九電スマートリースのおすすめポイントは次の3つです。
- 初期費用0円
- 無料修理保証
- 九州電力のサービスである安心感
初期費用0円
九電スマートリースは、初期費用0円でエコキュートなどのオール電化製品が利用できる月々定額のリースサービスです。
毎月のリース料には次の費用が含まれています。
- 機器代
- 設置工事費
- 定期点検
- 修理費用
上記費用が全て含まれたコミコミ価格なので安心して気軽に利用できます。
無料修理保証
故意による過失を除き、リース期間中の故障やトラブルだけでなく、台風などの自然災害で発生した故障に対しても無料で修理対応しています。
急なトラブルでも電話1本で修理に駆けつけてくれるサービスは、ユーザーにとって安心感があるでしょう。
九州電力が提供する安心感
リースを運営している会社が、電力会社なのでリース中のサポートやメンテナンスがしっかりと受けられる安心感があります。
九電スマートリースは次の4点にこだわった高品質な施工サービスを提供しています。
- 九電専門スタッフが工事品質を管理する安心感
- 九電専門スタッフが認定する地元工事会社が施工を担当
- きめの細かい丁寧な対応
- もしものときでも安心の地域密着型サービス
問い合わせ先
九州電力株式会社 スマートライフプロジェクト
TEL:050-3358-2938(受付時間 10:00〜17:00)
九電スマートリース 問い合わせフォーム
九州スマートリースの詳しい内容をお知りになりたい方は、下記の参照元URLをご覧ください。
参照元URL:九州電力「九電スマートリース」
エコキュートをリースにするメリット
エコキュートをリースで利用するメリットには次のようなものがあります。
初期費用が不要
エコキュートをリースにした場合、初期費用が不要または少額で利用できます。
しかし、エコキュートを購入した場合、本体価格や設置費用などの初期費用が必要になります。
例えば、フルオートタイプ370Lであれば、本体価格(約30〜70万円)と工事費(約15万円)の合計45万円〜85万円が初期費用になります。
エコキュートをリースにした場合、上記の初期費用が必要なく毎月の定額料金だけでエコキュートを導入できます。
九州スマートリースは、エコキュート月々6,000円(税込)から利用できます。
リース期間中は修理費用が無料
エコキュートのリース期間中は急なトラブルや故障のとき、24時間体制で修理サービスを無料で受けることができます。
エコキュートを購入した場合、延長保証を希望すれば有償(約3万円)で7〜10年の保証サービスが受けられますが、延長保証に申し込まなければ、メーカーが定めた保証期間(1〜5年)以降のトラブルには修理費用が発生します。
リースの場合は、定期点検や修理費用などがリース料に含まれているので安心して利用できるメリットがあります。
さらに、リース会社によっては台風や土砂災害、豪雨など自然災害で被った故障も保証範囲になるため、長期間のリースでも安心です。
エコキュートをリースにするデメリット
エコキュートをリースで利用するデメリットには次のようなものがあります。
契約途中で解約できない
エコキュートのリースは、基本的に契約期間内の途中解約ができません。
一般的にエコキュートのリース期間は10年間です。一旦リース契約をスタートしたら、途中で解約したくなっても使い続けなければいけません。
やむを得ず解約する場合は、残りのリース料や違約金、解約手数料を支払う必要があることを考慮しておきましょう。
取り扱い機種が限られている
エコキュートをリースする場合、リース会社によって取り扱うメーカーや機種が指定され、その中から選ばなければいけません。
最近のエコキュートは、省エネ機能やマイクロバブルなど多彩な快適性能が搭載されています。
しかし、各メーカーの機能にこだわって比較検討したい場合は、リース契約では好みの機種を選べない可能性があります。
メーカーや機能にこだわりたい場合は、購入したほうが望ましいでしょう。
九州スマートリースの場合は、三菱電機・パナソニック・日立・ユノカなどの主要メーカーから選べます。
リース期間が終了すれば返却?
リース期間が終了したエコキュートは、リース会社によって譲渡されるケースと返却しなければいけないケースがあります。
九州スマートリースの場合は、リース料を完済した10年後に譲渡されます。
10年という期間は、一般的なエコキュートの交換時期と重なるため、先々を考慮してリースを検討する必要があります。
エコキュートは地球にも家庭にもやさしい
2020年10月、当時の菅総理は「2050年カーボンニュートラル宣言」を行いました。
カーボンニュートラルとは、CO2をはじめ、フロンガスやメタン、一酸化二窒素などの「温室効果ガス」を排出ゼロにすることです。
昨今、脱炭素社会を目指して国や多くの地方公共団体がCO2などの温室効果ガス削減に取り組んでいます。
エコキュートはCO2を冷媒に利用するので、排出量を抑えることができ注目されています。
地球にやさしいエコキュート
エコキュートは、CO2の排出を抑えることができる環境にやさしい画期的なメカニズムです。
エコキュートに搭載されるヒートポンプ技術は、太陽光と同様に再生エネルギーである空気の熱を活用してお湯を沸かすため燃料を使わず、CO2削減に有効的です。
エコキュートの冷媒にはオゾン層を破壊するフロンガスではなく、CO2を利用します。
CO2冷媒は自然界に存在し、毒性や可燃性もなくフロンガス系の冷媒と比べると地球温暖化係数は1700分の1でオゾン層への影響もありません。
CO2は工場から出る排ガスを回収して再利用されています。
エコキュートを1台使用すれば、1年間で杉19本分の温室効果ガス削減効果があります。
一般社団法人日本冷凍空調工業会によると、2020年6月末の国内エコキュート普及台数は約703万台になりました。
杉で換算すると約1.3億本の温室効果ガス削減の効果があり、エコキュートは地球にやさしいシステムといえるでしょう。
参照元:一般社団法人日本冷凍空調工業会「家庭用自然冷媒ヒートポンプ給湯機“エコキュート”の累計出荷台数 700万台突破について」
家庭にやさしいエコキュート
エコキュートは空気の熱と電気でお湯を沸かすため、効率的で省エネ効果があります。
そのため、従来の電気温水器と比べると電気代は3分の1になり、電気代のコストダウンが期待できます。
資源エネルギー庁の年次報告に2019年度の世帯当たりの用途別消費エネルギーについて掲載されています。
その内訳は、暖房24.7%・給湯28.8%・厨房9.9%・動力と照明など33.9%・冷房2.7%になります。
参照元:資源エネルギー庁「エネルギー白書2021 国内エネルギー動向」
上記の通り、家庭に占める消費エネルギーの約3割を給湯が占めています。給湯にかかるコストを抑えることで光熱費を節約できることがわかります。
割安な深夜電力を利用して夜間にエコキュートで給湯を行えば、光熱費をさらに抑えることができ、快適な暮らしと省エネ化が実現します。
まとめ
地球環境問題や資源エネルギー問題が社会現象化しているなか、九州電力では2008年度から「省エネ快適ライフ」をコンセプトに掲げ、省エネをより重視したオール電化などの普及活動を行ってきました。
特に環境性能に優れたエコキュートの普及促進に力を入れています。
エコキュートは、2001年に登場してから順調に普及し、九州でも2008年度の普及台数が電気温水器を初めて上回りました。
現在も省エネや温室効果ガスを削減するエコキュートは注目され続けています。
エコキュートを利用する大きなメリットは、光熱費などのランニングコストを下げることです。
本記事でも解説したようにエコキュートは、従来のガス給湯器と比べると毎月のコストを抑えることができます。
しかし、エコキュート導入には、本体価格や設置費などの初期費用がかかるため、リースの活用や電力プランの見直しなど必要なコストを吟味することが必要です。
この記事を参考に、エコキュート導入を検討してみてはいかがでしょうか。