2022年3月25日
【新築こそエコキュート!】エコキュートはいつ設置するのが正解?

最近エコ家電として注目を浴びているエコキュート。
エコキュートは給湯性能が高く、光熱費を大きく削減できる機器となっているため、設置台数は年々増加しています。
本記事ではその中でも、新築住宅にエコキュートを設置すること検討されている方へ向けて、新築 × エコキュートがなぜおすすめなのか?をご紹介します。
エコキュートは上手に利用すれば大きく光熱費を削減できるうえ、防災にも備えられる優れものです。
エコキュートの相場や経済効果まで紹介しているので、新築にエコキュートの設置を考えている方はぜひ参考ください。
エコキュートを新築住宅に設置するメリット
エコキュートは電気をエネルギー源とする給湯器です。
エコキュート内にあるヒートポンプ技術により、空気の熱を利用してお湯を沸かすため、ただ電気を使用してお湯を沸かすよりも約3倍は効率よく、お湯を沸かすことができます。
さらに、電気代の安い夜間電力を自動で使用してお湯を沸かすため、給湯光熱費は非常に安くなります。
実際、給湯光熱費はガス給湯器や電気給湯器の3〜5分の1程度となることが多いようです。
エコキュートの設置にはさまざまなメリットがありますが、以下では特に重要なメリットを3つ取り上げます。
オール電化に対応できる
まずはオール電化に対応できるという点です。
オール電化の一環として、エコキュートの設置を考えているという方も多いのではないでしょうか?
エコキュートの導入だけでもたくさんのメリットがありますが、オール電化にすることで安全性の向上やガス会社との契約が必要なくなるなど、さらにメリットが増えます。
光熱費を抑えることができる
次に、光熱費を抑えることができるという点です。
エコキュートは電気だけでなく、外気温も使ってお湯を効率よく沸かすため給湯性能が高く、低いエネルギーでお湯を沸かすことができます。
他の給湯器と比較した場合、どれほど光熱費に差が出るか、記事の後半で詳しく解説していきます。
災害時に温水を利用することができる
経済面でのメリットが注目されがちですが、エコキュートは災害時にも役立つ家電となっています。
エコキュートはお湯を沸かして貯水タンクにお湯を貯めておく、貯湯式の給湯器です。
そのため、常にお湯がストックされている状態になっています。
災害は予測が難しく、時には災害のせいで電気やガスの供給が止まってしまいます。
また、生活用水は飲料水や食料に比べ、災害に備えておくことが難しいものとされています。
万が一の災害の時も、生活用水として利用できるエコキュート内のお湯があれば、安心して災害を乗り切ることができることでしょう。
エコキュートの経済効果
他の電気給湯器と比べ、エコキュートの給湯性能は非常に高くなっています。
以下では、他の給湯器と比べてどれだけエコキュートが優れているか?
また、月々の光熱費をいくら削減できるのか?をわかりやすく解説していきます。
他の給湯器との比較
ここでは、ガス給湯器・電気給湯器・エコキュートの3つケースを、それぞれ人数別に比較していきます。
家庭人数が一番近い例を参考に、どれだけ安くなるかを確認してみてください。
2人家族の場合
一般的な2人家族のガス給湯器・電気給湯器・エコキュートの給湯光熱費は以下のようになっています。
給湯器の種類 | 年間の給湯光熱費 |
ガス給湯器 | 102,000円 |
電気給湯器 | 88,000円 |
エコキュート | 22,000円 |
ガス給湯器と比較すると年間8万円、電気給湯器と比較すると年間6.6万円の差が出ることがわかります。
2人用のエコキュートの相場は45万円ほどとなっているため、ガス給湯器を利用している方は5年半、電気給湯器を利用している方は6年10か月以上エコキュートを利用すればお得になるという計算になります。
エコキュートの寿命は10〜15年といわれているので、使用可能期間の半分以上は得をしながら利用できるということになります。
4人家族の場合
一般的な4人家族のガス給湯器・電気給湯器・エコキュートの給湯光熱費は以下のようになっています。
給湯器の種類 | 年間の給湯光熱費 |
ガス給湯器 | 137,000円 |
電気給湯器 | 105,000円 |
エコキュート | 30,000円 |
ガス給湯器と比較すると年間10.7万円、電気給湯器と比較すると年間9万円の差が出ることがわかります。
4人用のエコキュートの相場は50万円ほどとなっているため、ガス給湯器を利用している方は4年8か月、電気給湯器を利用している方は6年9か月以上エコキュートを利用すればお得になるという計算になります。
エコキュートの寿命は10〜15年といわれているので、2人用のエコキュートと同様に、使用可能期間の半分以上は得をしながら利用できるということになります。
6人家族の場合
一般的な6人家族のガス給湯器・電気給湯器・エコキュートの給湯光熱費は以下のようになっています。
給湯器の種類 | 年間の給湯光熱費 |
ガス給湯器 | 171,000円 |
電気給湯器 | 141,000円 |
エコキュート | 47,000円 |
ガス給湯器と比較すると年間12.4万円、電気給湯器と比較すると年間9.4万円の差が出ることがわかります。
6人用のエコキュートの相場は55万円ほどとなっているため、ガス給湯器を利用している方は4年5か月、電気給湯器を利用している方は5年10か月以上エコキュートを利用すればお得になるという計算になります。
エコキュートの寿命は10〜15年といわれているので、かなり早い段階で元を取れることになります。
上記では2人、4人、6人家族の場合を計算しましたが、人数が多いほど早く初期費用を回収できることがわかりました。
この理由としまして、タンク容量が2倍になってもエコキュートの価格はそこまで大きく変わらないからです。
しかし、2人家族でも5〜7年利用すれば元は取れるので、十分お得に利用することができます。
基本料金の一本化が可能
これはオール電化にした場合の話ですが、基本料金を一本化することができます。
エコキュートは電気でお湯を沸かすため、オール電化にも対応可能となっています。
オール電化にすると、家庭で使うエネルギーを全て電気にするため、ガス会社と契約をしなくて済むようになります。
そうなると、ガス会社へ基本料金を支払う必要がなくなります。
そのため、毎月かかっていた基本料金がそのまま浮くことになります。
ガスの基本料金はだいたい月2000円程度となっているので、毎月2000円は必ず浮くと考えると、かなり大きな節約になると言えます。
エコキュートを新築住宅に設置するデメリット
エコキュートを新築住宅に設置するメリットは数多くありますが、デメリットも2つ存在します。
以下では、新築住宅にエコキュートを設置することにどんなデメリットがあるのか解説していきます。
停電時に熱源を使用できない
オール電化住宅にした場合、家庭のエネルギーが全て電気でまかなわれるため、停電が起こった時にはすべての家電が使えなくなってしまいます。
また、オール電化住宅でない場合でも、給湯器がエコキュートの場合はお湯を利用することができません。
しかし停電は一時的なことが多く、復旧まで1〜2時間とその他のガスや水道にの停止に比べると、復旧はかなり早くなっています。
さらにエコキュートは貯水タンクにお湯を溜めているため、突発的な停電でもほとんどの場合、貯水タンク内にお湯が残っています。
そのため、短時間の停電であればそこまで不自由することはないので、ご安心ください。
初期費用が高額
2つ目は初期費用が高額という点です。
これは一番初めに関わってくる問題になります。
新築住宅に住み始める時には、頭金や新たな家具・家電を購入する必要があります。
そのような、ただでさえお金がかかる時期にエコキュートも購入するとなると、初期しょうさらに高くなってしまうことでしょう。
ただ上記の比較表の通り、エコキュートの導入は長い目で見ると経済的にかなりお得になります。
そのため、初期費用を準備することができるなら、初めから導入したほうが確実にお得になります。
また、一度でも違う給湯器を導入してしまうと、エコキュートに取り換える際に撤去費用がかかってしまいます。
もし将来的にエコキュートの導入を考えているのなら、新築の段階で設置することをオススメいたします。
新築住宅に設置するエコキュートの相場
新築住宅に設置するエコキュートの相場は、本体価格や工事費用などすべて込みで35〜60万円となっています。
エコキュートを選ぶ際には、各家庭の人数やニーズによってタンク容量や性能の条件が変わってくるため、一概に相場がいくらと言い切ることは難しく、また各家庭の設置場所による価格変動も大きくなっています。
そのため、少し価格幅が大きくなってしまいますが、目安として抑えておいてください。
タンク容量と家庭人数の目安
エコキュートのタンク容量は370Lと460Lの製品が多いです。
タンク容量は使用湯量を予測して選びますが、家族人数によって使用湯量を予測することが一般的です。
目安は以下のようになっています。
- 200L:1~2人
- 360L:3~5人
- 460L:4~6人
- 550L:7~8人
あくまで目安ですが、一般家庭と比べてお湯を使う方か、あるいは使わない方かを考えながら選びましょう。
また、エコキュートのタンク容量に比べて実際に使用できる湯量は異なります。
これは貯水タンク内の温度が一般的に使用する温度より高いためです。
貯水タンク内の水温はメーカーによって異なりますが、仮に貯水タンク内の水温が80度、足し水が0度、使用するお湯を40度に設定した場合、貯水タンクのお湯:足し水=1:1で混合するため、貯水タンク容量の2倍のお湯を使うことができます。
実際にも貯水タンクユニットの2倍程度のお湯を使用することができると考えてよいでしょう。
本体価格の相場
エコキュートの本体価格の相場は20〜40万円となっています。
ただカタログなどの定価価格を見ると、エコキュート本体価格はどれも100万円前後となっています。
しかし実際には定価の60〜70%程度安い価格で販売されているため、このような相場価格となっています。
逆にエコキュートが60〜70%ほど安い価格となっていない場合、他の店舗で購入すればさらに安い価格で買えることが多いです。
エコキュートの本体価格が高いと感じる場合は、定価に比べて60〜70%程度安い価格となっているかを確認してみましょう。
各容量の相場価格は以下のようになっています。
- 200L:60~70万円(18~28万円)
- 360L:70~80万円(21~32万円)
- 460L:80~90万円(24~36万円)
- 550L:90~100万円(27~40万円)
カッコ内の価格は定価の60〜70%の価格となっています。
購入する際は本体価格がこの範囲に入っているかを確認してみましょう。
工事費用の相場
工事費用は各家庭において基礎工事・水道工事・電気工事の程度が変わるため、予測することが難しい部分になりますが、エコキュートの工事費用の相場は10〜15万円となっています。
工事費が10万~15万円もする理由としては、エコキュートを設置するためには設置場所の基礎工事や配管工事が必要になるからです。
そのため、新築住宅にエコキュートを設置する際はエコキュートを設置するスペースが確保されていることや、電気の通り道が確保できることを確認しておいた方がよいでしょう。
工事費の相場費用は決して安くはありませんが、新築住宅にエコキュートを設置する場合は配管の交換や古い給湯器の撤去が必要ないため、既存の住宅にエコキュートを設置する場合よりも安い工事費用で済む場合が多いです。
オール電化住宅にするなら給湯器はエコキュート
エコキュートは賢く利用することで、多くのメリットを受けることができます。
そしてなにより、エコキュートはオール電化住宅との相性が非常に良く、オール電化を考えている場合は必ず導入を検討するほど、おすすめの給湯器です。
新築住宅やオール電化住宅への引っ越しを考えている方は、ぜひ検討してみてください。