2022年3月18日
【新築住宅を考えている方は必見】安いエコキュートの選び方

最近「オール電化」という言葉をよく聞くようになりました。
安い光熱費で済むことや安全性が高いことから、オール電化住宅は増えています。
特に新築住宅を購入するタイミングで、オール電化住宅を選択する家庭が多いようです。
オール電化住宅は名前の通り、住宅で使うすべてのエネルギーを電気でまかないます。
オール電化住宅にする際には、多くのエネルギー変換機器を見直すことになりますが、その中で一番重要と言っても過言ではないものが給湯器です。
本記事では新築住宅を考えている方へ向けて、給湯器の中でもエコ性能が高いと言われているエコキュートの選び方を紹介します。
ぜひ最後まで目を通して、自分の家にあったエコキュートを選ぶようにしてください。
新築住宅に設置するエコキュートの相場
新築住宅に設置するエコキュートの相場は、本体価格や工事費用などすべて込みで35〜60万円となっています。
エコキュートを選ぶ際には各家庭の人数やニーズによってタンク容量や性能の条件が変わってくるため、一概に相場がいくらと言い切ることは難しくなっています。
そのため、少し価格幅が大きくなっていますが、あくまで目安として抑えておくと良いでしょう。
価格も大切ですが、エコキュート選びに最も大切なのでは容量選びです。
エコキュートのタンク容量は370Lと460Lの製品が多く、最も多く普及しているのがこの容量になります。
タンク容量は使用湯量を予測して選びますが、家族人数によって使用湯量を計算して、購入するエコキュートを決めることが一般的です。
目安は以下のようになっています。
- 200L:1~2人
- 360L:3~5人
- 460L:4~6人
- 550L:7~8人
あくまで目安ですが、一般家庭と比べてお湯を使う方か使わない方か、考えながら選んでください。
また、エコキュートのタンク容量に比べて実際に使用できる湯量は異なります。
これは、貯水タンク内の温度が一般的に使用するシャワーの温度より高いためです。
貯水タンク内の水温はメーカーによって異なりますが、仮に貯水タンク内の水温が80度、足し水が0度、使用するお湯を40度に設定した場合、貯水タンクのお湯:足し水=1:1で混合して使用するため、貯水タンク容量の2倍のお湯を使うことができます。
タンクの容量のみでなく、実際には水道水を用いてタンクのお湯を冷ましながら使用するため、貯水タンクユニットの2倍程度のお湯を使用することができると考えてよいでしょう。
次に、本体価格や工事費用がそれぞれいくらになるのかを見ていきます。
本体価格の相場
エコキュートの本体価格の相場は20〜45万円となっています。
ただカタログなどの定価価格を見ると、エコキュート本体価格はどれも100万円前後となっています。
しかし、実際には定価の60〜70%程度安い価格で販売されており、相場価格は20~45万円と言えるでしょう。
逆にエコキュートが60〜70%ほど安い価格となっていない場合、他の店舗で購入すればさらに安い価格で買えることが多いです。
エコキュートの本体価格が高いと感じる場合は、定価に比べて60〜70%程度安い価格となっているかを確認してみましょう。
各容量の相場価格は以下のようになっています。
- 200L:60~70万円(相場:18~28万円)
- 360L:70~80万円(相場:21~35万円)
- 460L:80~90万円(相場:24~40万円)
- 550L:90~100万円(相場:27~45万円)
カッコ内の価格は定価の60〜70%の価格となっています。
購入する際は本体価格がこの範囲に入っているかを確認してみましょう。
工事費用の相場
エコキュートの工事費用の相場は10〜15万円となっています。
エコキュートを設置するためには、設置場所の基礎工事や配管工事が必要になります。
新築住宅にエコキュートを設置する際は、エコキュートを設置するスペースが確保されていることや電気の通り道が確保できることを確認しておいた方がよいでしょう。
工事費用は各家庭において、基礎工事・水道工事・電気工事の程度が変わるため、予測することが難しい部分になります。
しかし、新築住宅にエコキュートを設置する場合は、配管の交換や古い給湯器の撤去が必要ないため、既存の住宅にエコキュートを設置する場合よりも安い工事費用で済む場合が多いです。
エコキュートを新築時から設置するメリット
エコキュートはエコ性能が高く、電気料金も削減できる優秀な家電ではありますが、初期費用が高額になってしまうというデメリットもあります。
新築住宅を建てるという、ただでさえお金が必要になるタイミングで、エコキュートも設置するのは金銭面で不安になってしまうかと思います。
しかし、エコキュートを新築時に設置すると、それ以上に大きなメリットを得ることができるのです。
以下では、エコキュートを新築時から導入するメリットを紹介していきます。
オール電化住宅にすることができる
エコキュートのエネルギー源は電気です。
そのため、エコキュートはオール電化住宅に設置することができます。
オール電化住宅には多くのメリットがあり、エコキュートとの相性も非常によいです。
ここでは、オール電化住宅のメリットを3つご紹介します。
安い価格でお湯を使うことができる
1つ目のメリットは安い価格でお湯を使えるということで、光熱費を下げることができます。
オール電化住宅はエネルギー源が電気のみのため、ガスを契約する必要がありません。
そのためガスの基本使用料を払う必要がなく、基本料金を一本化することができます。
ガス会社によっては、基本使用料だけで2000円を超える場合もあるため、基本使用料を一本化できる経済的メリットは大きいと言えます。
火災のリスクが少ない
2つ目のメリットは、火を使わないため火災のリスクが低くなることで、安全性を高めることができます。
オール電化住宅では、ガスを利用しないため火を使う機会がほとんどありません。
そのため、ゼロではありませんが火災のリスクを大幅に下げることができます。
火災には不注意だけではなく、ガス漏れや不完全燃焼が原因となることもあります。
そのため、注意していても防ぐことが難しい火事や火災が起こってしまうことがあります。
しかしオール電化住宅にすることで、特に小さなお子様がいる家庭や年配の方がいる家庭でも安心して、エネルギーを利用できるようになります。
災害時の復旧が早い
3つ目は災害時の復旧が早いことで、より早くエネルギーを使用することができます。
電気はガスに比べてライフラインの復旧がかなり早く、災害時に強いエネルギーとなっています。
実際に、東日本大震災でもガスは1週間近く経ってから復旧が始まりましたが、電気は当日中に復旧した世帯もあるほど早かったそうです。
また、電気は安全性の面でも優れており、ガス漏れを確認する必要もありません。
そして、エコキュートを利用している場合はお湯がタンク内に残っているため、温水を生活用水として利用することができます。
飲料水は給水や備蓄品として備えることが可能ですが、生活用水は備えることが難しいです。
そんな時に300〜400L近くの生活用水があれば、もしもの災害時でも心強い味方となることでしょう。
基礎工事や配線工事でムダな追加料金がかからない
エコキュートを導入するためには、様々な工事が必要です。
工事費用の相場でも紹介しましたが、工事にかかる費用は10〜15万円となっています。
配線や設置場所の状況によっては、さらに高くなる場合もあります。
ただ導入するために欠かせない工程であるため、なるべく安い価格で済ませたいところです。
新築住宅にエコキュートを設置する場合は、幹線の張り替えや既存の給湯器の撤去が必要ないため、工事費用が高額になることは少ないです。
しかし、一度でも他の給湯器を設置してしまうと配線や排水管を交換する必要があるため、ムダな費用がかかってしまいます。
もしエコキュートの設置を考えているなら、無駄な費用が発生しない新築の段階で設置するようにしましょう。
エコキュートをお得に安く利用する方法
エコキュートは上手に利用すれば、経済面でお得に利用することができます。
しかし、間違った使い方をしてしまうとエコキュートの恩恵を受けることができません。
エコキュートを最大限お得に利用するためには、どのようなことに気を付ければよいか、以下で2つご紹介します。
数社から見積もりを取る
まずは数社から見積もりを取るという点で、購入時に気を付けたいポイントです。
この点を気を付けるだけで、初期費用が10万円以上も変わることがあります。
エコキュートを取り扱っている会社は数多くあり、その中にはサービスを売りにしている会社や安さを売りにしている会社など様々あります。
しかし、サービスが充実しているからといって、いらないサービスにお金を払ってしまったり、安さを選んで自分の欲しいサービスが得られずに結局損をしてしまったりと、よく考えずに契約して後から損をしてしまうケースが多くあります。
その多くの原因は、1社から見積もりを取ってそのまま契約してしまうことです。
先ほども紹介した通り、エコキュートを取り扱っている会社は数多くあります。
もし満足できる契約内容が1社目で取れたとしても、さらによい条件で契約できる会社が他にあるかもしれません。
後から後悔しないために、最低でも3社から見積もりを取って比較するようにしてみてください。
深夜電力が安いプランを契約する
エコキュートは深夜帯にお湯を沸かすため、深夜電力の安さが電気代に大きく影響します。
そのため電力会社とプランの選択は慎重に行いましょう。
深夜帯は電気を使う人が少なくなるため電気代が安くなります。
電力会社によって深夜の定義は多少異なりますが、エコキュートでお湯を沸かす時間帯は深夜料金の時間帯と考えて問題ないケースがほとんです。
エコキュートはエコ性能でも電気代を削減していますが、電気代の安い深夜にお湯を沸かすことでも、電気代をさらに安くしています。
しかし、1つ注意しなければいけないポイントがあり、家庭によっては深夜電力が安いプランが良いとは言い切れないという点です。
なぜかというと、日中の電気代が高くなってしまうためです。
深夜料金が安いプランは、代わりに日中の電気代を高く設定しています。
確かにお湯を沸かすのは深夜料金で安くなりますが、日中にテレビを見たり、照明をつけるための電気代は高くなります。
そのため、日中に多くの電気を利用する家庭は深夜料金が安くなるプランを利用しても、電気代が安くなるどころか、逆に高くなってしまう可能性があるのです。
特に最近は、リモートワークが普及しているため、家にいる時間が増えた方も多いと思います。
エコキュートを導入したから夜間電力が安いプランにする、と決めつけるのではなく、家庭環境も考えながらプランを選ぶようにしましょう。
家庭環境に応じた最適なエコキュートを選ぶ
どんなによいエコキュートを選んだとしても、家庭に適したものでなければ使い勝手が悪く、後々損をしてしまいます。
そうならないためにも、どのようにお湯を利用しているか、またどんな機能が欲しいのかを考えておきましょう。
例えば、4人家族であれば370Lのエコキュートで十分だと言われていますが、朝シャワーを浴びる人が何人もいたり、人が良く遊びにくる家庭であればその上の460Lがよい場合もあります。
また、エコキュートの寿命は10〜15年ほどです。
その期間内にご家族が増える予定であれば、人数に応じた大きめの製品を買ったほうがよいでしょう。
また、エコキュートにはメーカー独自のさまざまな機能が付いています。
例えばPanasonic社であれば「AIエコナビ」、三菱電機社であれば「ホットあわー」といったように、各社3種類程度の独自技術を搭載しています。
魅力的な機能が多いため、気になったものには1度目を通して、そらの機能を元にエコキュートを選択してもよいでしょう。
ここでは、大手5社の代表的な機能を1つずつピックアップしてご紹介します。
気になる機能があれば、さらに調べてみてください。
製作会社 | 機能名 | 機能内容 |
Panasonic | AIエコナビ | 人の出入りを検知して自動で加熱開始 |
三菱電機 | ホットあわー | マイクロバブルで体を包み込み乾燥や湯冷めを防ぐ |
CORONA | 保温追いだき | 入浴検知センサーで水位の変化を検知し自動で保温追いだき |
ダイキン | ウルトラファインバブル | ナノレベルの微小な泡による湯浴・美肌・洗浄効果 |
日立 | きらりUVクリーン | 深紫外線で清浄しながらお湯を循環運転させる |
エコキュートを設置するなら新築の段階で考えよう
エコキュートはエコで経済的な家電ですが、一度他の給湯器を取り付けてしまうと撤去費用や配線工事費用など本体以外の部分でお金がかかってしまいます。
エコキュートの導入を考えている方は、最大限お得に利用することのできる新築の時から利用するようにしましょう。