2023年2月5日
【2022年最新版】家庭用蓄電池の全てが分かる!価格・補助金・おすすめ5選・自宅に設置するメリットまとめ

高騰を続ける電気代の節約や太陽光発電と併用する目的で、自宅に蓄電池の設置を検討している方が増えています。
蓄電池は、災害による長時間の停電や、電力需給ひっ迫による計画停電対策としても、近年注目を集めています。
この記事では、家庭用蓄電池の設置費用や補助金、自宅に設置するメリット・デメリットなどの情報をまとめました。
おすすめの蓄電池も5商品紹介しますので、これから自宅に蓄電池を設置するご予定の方は、ぜひご参考ください。
自宅に蓄電池を設置する際にかかる費用
一戸建てのご家庭に蓄電池を設置する場合、もっともポピュラーな5kWhや7kWhの容量で、平均120万円程度の費用が必要になります。
自宅に蓄電池を設置する際にかかる費用の内訳は、大きく分けて次の3つです。
- 蓄電池の本体価格
- 設置工事費、電気工事費
- 保証、サポート費用
販売店によって、蓄電池本体の価格に差があるのはもちろん、工事費やサポート費用にも違いが出ます。
蓄電池を購入する際は、いくつかの販売店から見積もりを取って、費用や内容を比較してみましょう。
自宅に蓄電池を設置する際に使える補助金
家庭用蓄電池を設置する際、国や自治体が設ける補助金制度を活用できます。
日本全国どなたでも受け取れる補助金の1つが「DER補助金」です。
DER補助金は、一般社団法人イニシアチブが家庭用蓄電池を設置した人に給付する補助金で、非常に手厚い補助金を受け取れます。
補助金は1Kwhあたり4万円(初期実効容量)、上限は総額3分の1以内に設定されています。
地方自治体の補助金は、お住まいの地域によって補助金額が異なりますが、平均1〜3万円に設定されている場合が多いです。
国と自治体の補助金は、併せて受け取ることも可能ですが、いずれの補助金も条件や申請期限が設けられています。
蓄電池を設置する際は、事前にどの補助金制度を活用できそうか、事前に各省庁や地方自治体のホームページなどで確認してみましょう。
家庭用蓄電池おすすめ商品5選
ここでは、家庭用蓄電池のおすすめ商品を、メーカーごとに5つご紹介します。
- 京セラ
- HUAWEI(ファーウェイ)
- ニチコン
- オムロン
- 田淵電機
製品の特徴についても解説していますので、あわせてチェックしてみてください。
京セラ|Enerezza リチウムイオン蓄電システム
京セラは、世界初のクレイ型リチウムイオン電池を採用した蓄電池を販売しています。
クレイ型リチウムイオン蓄電池は、名前の通り、正負の電極が粘土状になっており、安全性が高く長寿命が特徴です。
型式 | EGS-LM0500 |
蓄電池定格容量 | 5.0kWh |
蓄電池初期実効容量 | 4.2kWh |
外形寸法 | 蓄電池ユニット:W485×H562×D280㎜
パワーコンディショナ:W495×H554×DD197㎜ リモコン:W170×H151×D24㎜ |
保証 | 15年 |
HUAWEI(ファーウェイ)|住宅用蓄電システム
パソコン市場、スマホ市場ともに世界屈指のシェアを誇るファーウェイは、近年、蓄電池の製造・販売にも力を入れています。
2021年に発売されたファーウェイの蓄電池は、欲しい容量に合わせて、3台まで拡張可能な点が大きな特徴です。
また国内メーカーの蓄電池に比べて、非常に価格が据え置きな点も嬉しいポイントでしょう。
仕様項目 | LUNA2000‐5‐NHS0 |
実効容量 | 5kWh |
外形寸法 | 670×150×600㎜ |
保証 | 10年 |
長州産業|Smart PV
長州産業の蓄電池は、コンパクトサイズ・高い安全性・長寿命が特徴です。
太陽光と連携しない独立型の蓄電池や、太陽光発電と連係する単機能型・ハイブリッド型など、商品ラインナップが豊富に揃っています。
長期保証がついているため、安心して長く使える点もメリットです。
品番 | CB‐LMK65A |
蓄電容量 | 6.5kWh |
蓄電池初期実効容量 | 5.4kWh |
外形寸法 | 452×656×120㎜ |
保証 | 15年 |
オムロン|KPAC‐Aシリーズ
オムロンは、医療機器の製造・販売で培ったノウハウが活かされた蓄電池を販売しています。
国内外メーカーの蓄電池と比較しても、軽量かつコンパクトサイズで、屋内外問わず設置スペースに困らない点が特徴です。
ブランド名/商品名 | Enerezza/太陽光発電連係型リチウムイオン蓄電システム |
型式 | KP-BU65‐A |
蓄電池定格容量 | 6.5kWh |
実効容量 | 5.9kWh |
外形寸法 | 452×656×120㎜ |
保証 | 10年 |
田淵電機|EBIS7蓄電ハイブリッドシステム
田淵電機の蓄電池は、長寿命設計で、サイクル数12,000回を超えても機能を維持できるほどタフです。
200V出力が可能なため、災害時の停電でも、エアコンやIHクッキングヒーターを使うことができます。
入力(DC:太陽電池) | EHF-S55MP3B 5.5kWh 3回路モデル |
型式 | KP-BU65‐A |
蓄電池定格容量 | 6.5kWh |
実効容量 | 5.9kWh |
本体寸法 | 445×698×198㎜ |
蓄電池寸法 | 580×1070×370㎜ |
保証 | 15年 |
自宅に蓄電池を設置するメリット
ここでは、自宅に蓄電池を設置する3つのメリットについて解説します。
- 災害時に停電しても電気が使える
- 電気代を節約できる
- 太陽光発電と併用すればより節電&省エネ
1つずつ確認していきましょう。
災害時に停電しても電気が使える
蓄電池に蓄えた電気は、災害によって発生した停電時に使用可能です。
例えば、5.6kWhの蓄電池の場合、冷蔵庫・LED照明・スマホ充電・テレビなどを、約16〜72時間以上も使うことができます。
200Vに対応した蓄電池なら、エアコンやIHクッキングヒーターを使えるため、災害時に自宅避難を選択した場合も、普段と変わらない生活を送ることができるでしょう。
電気代を節約できる
蓄電池をご家庭に設置する際に、深夜電力プランへ切り替えることで、電気代の節約効果を期待できます。
深夜電力プランでは、夜間の電気料金が安く設定されているため、夜の間に蓄電池に電気を貯め、昼間に使うことで電気代削減が可能です。
太陽光発電と併用すればより節電&省エネ
蓄電池単体でも、災害時のバックアップ電源として役立ったり、電気代節約効果を得られたりしますが、さらに効果を発揮するのが太陽光発電と併用した場合です。
昼間に太陽光発電で発電した電気を蓄電池に貯めれば、電力会社からの買電量を減らすことができます。
すでに太陽光発電を設置済みのご家庭の場合、余剰電力買取制度「FIT」を卒業した後も、蓄電池があれば安心です。
太陽光発電で発電した電気を蓄電池に貯めて自家消費すれば、より節約効果を得られるでしょう。
自宅に蓄電池を設置するデメリット
次に、自宅に蓄電池を設置する3つのデメリットについても解説します。
- 初期費用がかかる
- 設置スペースの確保
- 10~15年ごとに買い替えが必要
デメリットも踏まえた上で、蓄電池の導入を検討することが大切です。
初期費用がかかる
記事の冒頭でもお伝えした通り、蓄電池の設置にかかる費用は、100万円超えになる場合も多いです。
蓄電池が市場に出始めた頃に比べると、ずいぶんと価格は下がってきていますが、依然として高額商品に変わりはありません。
しかし、政府は蓄電池や太陽光発電などの省エネ設備導入を推進しているため、補助金予算引き上げや支援策は、今後さらに充実することが予想されます。
設置スペースの確保
蓄電池本体は、エアコンの室外機ほどのサイズがあります。
屋外に設置する場合は、高温多湿を避けたスペースの確保が必要です。
室内に設置する場合は、多少の作動音がするため、寝室に近い場所は避けるなどの工夫が必要になります。
販売店のスタッフに現地調査を依頼し、おすすめの場所を提案してもらうと安心でしょう。
10~15年ごとに買い替えが必要
蓄電池は、充電と放電を繰り返すうちに充電できる量が少しずつ減っていくため、約10〜15年ごとに新しい蓄電池へ買い替えなくてはなりません。
蓄電池の寿命は、充電と放電を1セットでカウントする「サイクル数」によって表記され、メーカーや使用状況によって異なります。
近年、蓄電池の開発技術が進歩したことにより、家庭用蓄電池のサイクル数は、平均3,500回から約6,000〜12,000回まで伸びました。
これは、年数換算すると約15年ほどになります。
家庭用蓄電池の選び方
家庭用蓄電池は、多くのメーカーからさまざまな機種が販売されているため「どんな基準で選べばいいか分からない」と悩まれる方もいるかもしれませんね。
ここでは、家庭用蓄電池を選ぶ際に、最低限押さえておきたい2つのポイントについて解説します。
- 寿命で選ぶ
- 容量で選ぶ
この2つのポイントは、どのメーカーの蓄電池を選ぶ際にも基準となります。
ご家庭にぴったりな蓄電池を選ぶためにも、しっかり確認しておきましょう。
寿命で選ぶ
蓄電池は、充電と放電できる回数に限りがあります。
一般的な家庭用蓄電池の耐用年数は約10〜15年程度と言われており、上限サイクル数を超えると基本的に買い替えなくてはなりません。
メーカーの保証期間は、蓄電池の寿命に合わせて10年もしくは15年に設定されている場合が多く、期間内であれば割安か無償で製品ごと交換できる場合が多いです。
蓄電池を選ぶ際は、なるべくサイクル数が多いもの、保証内容が手厚いものを選びましょう。
容量で選ぶ
蓄電容量(Kwh)は、蓄電池に電気を貯められる量を指します。
基本的に容量が大きいほど、長期間使えて停電時も安心ですが、蓄電池本体の価格は高額になるため、慎重に検討しましょう。
最適な容量は、ご家族の人数や電気の使い方によって異なるため、特に次の2点を考慮して選ぶのがおすすめです。
- 普段の消費電力量
- 停電時に使いたい電化製品の消費電力量
太陽光発電と併用する場合は、発電量と蓄電容量のバランスも考えて、必要な容量を算出してみましょう。
まとめ
この記事では、自宅に蓄電池を設置するか検討している方へ向けて、蓄電池の価格・補助金・おすすめ商品5選などについて解説しました。
自宅に蓄電池を設置すると、電気代節約効果や、停電時にも電気を使えるなど、たくさんのメリットがあります。
設置している太陽光発電が卒FITを迎えたご家庭の場合、割安な価格で売電するより、蓄電池と併用して自家消費を目指す考え方が賢明です。
今回ご紹介した蓄電池の選び方を参考に、ご家庭に最適な蓄電池を選んでみてくださいね。