2022年2月1日
エコキュートが故障する原因と修理の費用は?故障しやすい季節についても解説

給湯器が故障すると、修理できるまでお風呂に入れず、お湯が使えない生活が続きます。急に故障してしまい生活が不便になってしまうのは、できれば避けたいですね。
そこで今回は、エコキュートが故障する原因について解説します。修理費用の相場や、故障しやすい季節についても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
エコキュートが故障する原因
エコキュートの故障は、次の3つのパターンに分類されます。
● 初期故障
● 摩耗故障
● 偶発故障
それぞれの故障の内容と原因について順番に解説します。
初期故障
初期故障とは、エコキュートを購入してすぐに発生した故障のことを指しており、初期不良とも呼びます。初期故障が発生する原因は、出荷した時点でのメーカーや、取り付けた工務店にあります。
エコキュートは従来の給湯器に比べて複雑なシステムをしているため、メーカーで出荷した段階や配送中に不具合を起こしてしまい、正常に稼働しないケースがあります。
また、エコキュートを取り付けた工務店や販売店が何らかの工事ミスをしたことで、正常に動作しない「施工不良」に陥る場合もあります。
初期不良や施工不良はメーカーや工務店が無償で対応してくれます。エコキュートを購入したばかりで不具合が起きたら、初期故障の可能性があるので、購入したメーカーや工務店に連絡してみましょう。
摩耗故障
摩耗故障とは、エコキュートを日常的に使用している内に、経年劣化によりパッキンや膨張弁などが破損して故障することです。例えば、次のようなケースが摩耗故障の事例になります。
● ヒートポンプユニットから変な音がするので調べたら、ファンが割れていた
● リモコンでエラーコードが表示され、内部のセンサーが正常に稼働しなくなった
● 水漏れが起きており、お湯が出てこない
上記の事例は、エコキュートを普通に使用していたにも関わらず、発生した故障です。エコキュートを使用していれば摩耗は避けられないので、エコキュートで不具合が起きたら摩耗故障と考えてもよいです。
なお、摩耗故障は故障した部品や修理箇所によって費用が異なります。パッキンや膨張弁のような部品だけを交換する、あるいは部分的な修理だけなら1万円で済みますが、ヒートポンプユニットだと10万円前後する場合があります。
また、修理しても寿命を迎えている、あるいは部品が無いため修理できないというケースでは交換という選択肢があります。
交換の場合は工事費用として10万円~15万円ほど掛かり、工事費用とは別に新しいヒートポンプユニットや貯湯タンクユニットの本体価格が発生します。長い目で見ると、交換よりもエコキュートの買い替えの方がお得な可能性もあるので注意しましょう。
なお、摩耗故障は同じ部品を使い続けることで摩耗していき、限界を迎えると故障という症状が発生します。そのため、定期的にメンテナンスや検査をしていれば、トラブルが発生する前に防ぐことは可能です。
説明書に記載されているメンテナンスを行い、摩耗故障が発生した時は速やかにメーカーや工務店に電話をして修理を依頼しましょう。
偶発故障
偶発故障とは、エコキュートを設置したときに発生していた問題が運用中に別の問題を引き起こし、最終的に故障を発生させてしまうパターンのトラブルを指します。
例えば、設置した配管がわずかに歪んでいたとします。歪みは許容値のため、エコキュートを運用することは可能ですが、使用中に何らかのアクシデントが発生して歪みが大きくなり水漏れが起きてしまう、といったケースが偶発故障に該当します。
偶発故障が発生する確率は、他の故障よりも低いです。しかし、偶発事故が起きてしまうと、エコキュートを買い替えるようなトラブルになる恐れがあります。
エラーコードが表示される、どこからか漏水が起きているなど、少しでも違和感を覚えたら、まずはメーカーや工務店に相談してみましょう。
エコキュートのパーツごとの故障と修理費用
Twitterやブログで報告されたトラブルを分析すると、エコキュートの故障の多くは摩耗故障による部品の破損です。
ただし、エコキュートはヒートポンプユニットや配管などのパーツに分かれており、故障した箇所の程度によって修理費用の相場が異なります。それぞれ、順番に解説します。
配管の修理費用の相場
配管はヒートポンプユニットや貯湯タンクに比べると、価格が安いパーツです。そのため、配管に亀裂が入った、あるいはパッキンが摩耗して水漏れが起きたなどの故障は1万円程度で修理することが可能です。
ただし、偶発故障が起きて配管全体が歪んでいる、あるいは配管の亀裂が広範囲に広がっている場合は配管自体を交換する必要が発生するので、修理費用が高額になる可能性があります。
リモコンの修理費用の相場
エコキュートの操作はリモコンで行います。エコキュートの温度やお湯の量、エラーコードの表示など、リモコンが果たす役割は多く、使用頻度が高いので故障しやすいパーツの1つです。
リモコンが点灯しない、あるいはリモコンの操作をエコキュートが受け付けないなどの故障が発生した場合、リモコン自体を交換する必要があります。リモコンは種類にもよりますが、2万円~5万円程度はするので操作するときは大切に扱いましょう。
貯湯タンクユニットの修理費用
貯湯タンクユニットは大量のお湯を貯めておくパーツのため、材質的に経年劣化しになっており、基本的には摩耗故障で修理が必要というケースは少ないです。
しかし、台風や津波、地震などの自然災害によって貯湯タンクユニットが被害を受けた場合は修理・交換が必要になります。
他のパーツと比べて壊れた部品だけの修理・交換は難しいので、貯湯タンクユニットの修理費用は高額になりやすいです。貯湯タンクユニットが故障した場合は、エコキュート自体の買い替えをおすすめします。
ヒートポンプユニットの修理費用
ヒートポンプユニットはエコキュートの重要な部分になります。しかし、空気から熱を取り出して水を温める過程で様々な電気系統の部品を使用しているため、最も摩耗故障しやすいパーツでもあります。
また、故障した箇所によって修理費用の相場は異なります。そのため、ヒートポンプユニットの修理費用は利用者ごとに異なります。目安として、10万円~15万円程度は掛かると考えておきましょう。
なお、電気系統が故障すると、別の箇所に負担がかかるので、再び故障しやすくなります。一度修理しても、すぐに故障することも珍しくないため、10年以上使用しているなら買い替えが望ましいです。
エコキュートは他の給湯器と比べて故障率は高いのか?
結論から申し上げますと、エコキュートがガス給湯器や電気温水器などの他の給湯器と比べて故障しやすいかどうかは断言できません。
一般社団法人日本冷凍空調工業会および一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センターの発表によると、2020年6月末の時点で累計出荷台数が700万台を突破していますが、エコキュートは登場してから20年程度しか経過していません。
そのため、エコキュートに関する統計は少なく、メーカーや工務店側でもエコキュートの故障率や故障の原因を把握しきれてはいません。なので、エコキュートが他の給湯器と比べて故障しやすいとは断言できません。
一方で、エコキュートはガス給湯器に比べて複雑なシステムとなっています。特に空気の熱を取り出して水を温める心臓部「ヒートポンプユニット」は熱交換機や膨張弁などを使用しているため、お湯を貯める「貯湯タンクユニット」に比べて寿命が短いです。
複雑なシステムとなっているので、エコキュートは一般的な給湯器と比べて故障する可能性はあると考えて運用するのが望ましいです。
エコキュートが故障しやすい季節は冬
故障率と同様にきちんとしたデータはありませんが、エコキュートや給湯器は冬に故障しやすいと言われています。
冬になると水温が低くなるので、他の季節に比べてお湯を沸かす際の負荷が増すため、給湯器が故障しやすくなります。エコキュートは空気の熱を利用しているので、冬になって気温が下がってしまうと、従来の給湯器と比べて更に負荷が掛かっています。
そのため、給湯器メーカーや販売店は冬が本格的になる前にユーザーに対して給湯器の修理や買い替えを呼び掛けており、人気機種は冬になる前に売り切れることも珍しくありません。
エコキュートの寿命は10年が目安とされています。10年以上使用しているなら、次の冬が来る前に修理やメンテナンス、買い替えなどを検討してみましょう。
まとめ
以上が、エコキュートの故障の原因についての解説です。エコキュートが故障する原因は、経年劣化によって配管やパッキン、ヒートポンプユニットが摩耗故障を起こすことです。
配管やパッキンの摩耗故障なら、トラブルの範囲や程度にもよりますが1万円程度で修理できます。しかし、ヒートポンプユニットの摩耗故障だと、10万円~15万円ほどかかる可能性があります。
また、修理してもすぐに故障して使用できなくなるケースがあります。10年以上使用したエコキュートが故障した場合は、買い替えを検討してみましょう。
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