2023年2月11日
オール電化住宅には蓄電池の導入がおすすめ!本体価格や設置費用の相場

オール電化住宅にお住まいの方、もしくはオール電化住宅へのリフォームを検討している方におすすめしたいのが「蓄電池」です。
オール電化住宅と蓄電池の相性が良いことは、すでにご存じの方も多いでしょう。日中の高い電気代や災害時の停電リスク軽減など、オール電化にするだけでは実現できないことを叶えられるのが蓄電池です。
蓄電池は、普及が進むにつれて価格も下がっており、コンパクトで性能の良い製品が続々と販売されています。ご家庭に設置するのであれば、まさに絶好のチャンスだと言えるでしょう。
この記事では、オール電化住宅に蓄電池を設置するポイントのほか、蓄電池の本体価格や設置費用、補助金などについて紹介しています。
オール電化住宅に蓄電池を設置するポイント
オール電化住宅に蓄電池を設置する場合は、事前に下記のポイントを押さえておく必要があります。
- 蓄電池を設置する場合の価格・費用
- 設置する蓄電池・メーカー
- 設置する蓄電池の選び方
蓄電池を設置する際は、本体価格の他に設置工事費用がかかります。
安い買い物ではないですが、蓄電池の導入には補助金制度があり、一定の条件をクリアしていれば受給できる可能性があります。
また、設置する蓄電池の容量やメーカーをあらかじめ決めておくことも大切です。代表的な蓄電池のメーカーには、パナソニックやシャープ、ニチコン、京セラなどが挙げられます。
さらに、設置する蓄電池の選び方を知っておくことも重要です。
蓄電池にはさまざまな種類がありますので、価格だけで決めることなく、ご家庭の目的に合った製品を選ぶ必要があります。
蓄電池の本体価格に関わる要素
蓄電池を設置する際、まず必要となるのが製品本体です。
現在はさまざまな蓄電池が販売されていますが、その本体価格は製品によって変動します。
蓄電池の本体価格に関わる代表的な要素としては、下記の3つが挙げられます。
- 蓄電容量
- タイプ
- メーカー
蓄電容量
蓄電池の容量は、電気を蓄えられる容量を指しています。
一般的には、蓄電容量が大きいほど、長く・多く電気を使えます。しかし、蓄電容量が大きいほど、蓄電池の本体価格は高額になる傾向があります。
同じメーカーのもので同じタイプの蓄電池でも、容量が1kWh違うだけで価格が大幅に上昇する場合もあるほどです。そのため、価格重視で蓄電池を選ぶのであれば、蓄電容量が少ない製品を選ぶのも一つの方法です。
ただし、あまりに蓄電容量が少ないと使用できる電化製品の数や時間が減ってしまうため、災害時の停電への備えの面を考慮するとデメリットにもなります。
災害時の停電リスクに備えることを目的として導入する場合は、使用したい電化製品や期間を想定し、必要な容量をあらかじめ計算しておくことをおすすめします。
タイプ
蓄電池には、「単機能型」と「ハイブリッド型」の2つのタイプがあります。
蓄電池に電気を貯める際には、パワコン(パワーコンディショナ)が必要です。
このパワコンの要・不要が「単機能型」と「ハイブリッド型」の違いです。単機能型は蓄電池専用のパワコンが必要で、ハイブリッド型は太陽光発電システムと蓄電池のパワコンの役割を1つで担います。
一般的に、単機能型に比べ、ハイブリッド型の方が本体価格は高額になる傾向があります。価格を重視して蓄電池を選ぶ場合は、タイプの違いを考慮するのも一つの方法です。
メーカー
蓄電池はさまざまなメーカーから販売されていますが、それぞれ特長や搭載されている機能が異なります。
そのため、本体価格もメーカーによっても異なります。
機能に制限があるものは比較的安価で購入できるものもありますが、反対に高価なものもあり、メーカーやその製品によって大きな差があります。
蓄電池を価格で選ぶ場合、メーカーごとの特長や機能を比較し検討するのがおすすめです。
蓄電池の価格と設置工事費用の相場
蓄電池を設置するには、蓄電池本体の価格と設置工事費用がかかります。
それぞれの相場をみていきましょう。
蓄電池の価格相場
家庭用蓄電池の本体価格の相場は、約50〜200万円です。
金額に大きな幅がありますがこれらはまず、蓄電池に使用されている電池の種類によって異なります。
近年最も利用されているコンパクトかつ軽量で寿命の長いと言われているのが「リチウムイオン電池」です。
リチウムイオン電池は、1kWhあたり20万円が相場で、家庭用蓄電池として人気の高い7〜8kWhの蓄電池を導入する場合の価格相場は、およそ140〜160万円となっています。
本体価格は販売店によっても異なるため、あくまでも目安として覚えておくと良いでしょう。
性能に優れた製品が多く販売されるようになったことから、蓄電池の価格帯は広がりつつあります。また、安価ではあるものの災害時に十分な効果を期待できない蓄電池は近年人気が下がっていることから、価格相場は全体的に上がっています。
下記の記事では、蓄電池の価格相場とおすすめメーカーを詳しく説明しています。ぜひ合わせてご覧ください。
住宅用蓄電池の価格相場とおすすめメーカー7選!安く導入する方法を紹介
蓄電池の設置工事費用
蓄電池の導入には設置工事費用がかかります。設置工事費用の相場は約20〜40万円です。
設置工事費用には、下記のような費用が含まれています。
- 現地調査費用
- 蓄電池設置費用
- 取付・配線工事費用
- 機器設定費用
- パワコン工事費用
- 基礎工事費用
- 系統連系作業費用
蓄電池自体の仕様や設置する環境によって、設置工事の内容や費用は大きく変わってきます。
設置工事費用は割高に感じやすいのですが、設置後の安全のために必要な経費です。設置工事費用が相場よりも安い場合は、部品や工事の内容に問題ないかを確認する必要があります。
また、業者によっては蓄電池本体と設置工事をセットで頼むことで安くなるケースもあるため、それを利用するのも良いでしょう。
蓄電池の設置を検討する際は、できるだけ複数の業者から見積もりをとり、比較検討することをおすすめします。
【番外編】将来的な交換費用
蓄電池を交換する際、保証期間内であれば無償で交換できる可能性が高いです。
しかし、保証期間が過ぎてしまっている場合の交換費用は、70〜240万円程度が相場と言われています。
蓄電池は消耗品です。何度も充放電を繰り返しているうちに経年劣化していきます。
一般的に、蓄電池の寿命は15〜20年ほどと言われています。
この寿命を過ぎた後も充電することは可能ですが、充電できる容量が減ってしまっている場合が多いです。
本体価格が安い蓄電池は耐用年数が短いことが多く、交換費用がかかり、結果的にコストが高くなるといった事例もあります。
交換費用を抑えてできるだけ長く使用したい方は、寿命の長い蓄電池を選ぶのがおすすめです。
蓄電池を設置する際の補助金
蓄電池を設置する際、一定の条件を満たしていれば、補助金を利用できる可能性があります。
補助金は、国から交付されるもの・自治体から交付されるものの2種類があります。
蓄電池に関する補助金制度はあまり多くはありませんが、これまでの実績としては、DER補助金のように比較的大規模な補助金制度が行われています。
2023年度の補助金制度については4月以降に発表されると予想されますので、年度の切り替わりまで購入を持つのも一つの選択かもしれません。
価格だけじゃない!オール電化住宅の蓄電池を選ぶポイント
オール電化住宅に蓄電池を導入する場合、価格だけで選んでしまうと、後悔してしまうことになりかねません。
蓄電池を選ぶ際は、最低でも下記8つの項目を確認しておくことが大切です。
- 蓄電容量
- 定格出力
- 充放電回数
- 設置場所
- 機能性
- サイズ
- 充電時間
- 保証内容
蓄電池の種類は多種多様です。蓄電池を初めて導入するお客様の多くは「価格」を重視して選んでしまいがちですが、最適な蓄電池は、お客様それぞれの目的や住宅環境によって異なります。
詳しい選び方を下記の記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。
家庭用蓄電池はこう選ぶ!選ぶ際に確認したいポイントと目的別の選び方
蓄電池はオール電化住宅との相性が抜群
オール電化住宅では、キッチンや浴室の給湯にも電気を使用します。その分ガスを使用しないため、ガスの基本料金を支払う必要はありません。
電力会社の中には、オール電化住宅向けの料金プランを用意している会社もあります。プランを賢く利用することで、電気代を抑えることが可能です。
電気代が安い時間帯にエコキュートなどの給湯システムを蓄熱したり蓄電池に電気を貯めたりして、電気代の高い時間帯に貯めた電気を使うようにすれば、コストダウンを図ることができるでしょう。
そのため、特に在宅ワークなどで日中に電気を使うことが多いご家庭では、電気代の節約効果が期待できます。
また、オール電化住宅の場合、災害時の停電により電気の供給が止まってしまうと、電化製品のほか、お風呂やIHクッキングヒーター、冷暖房なども使えなくなってしまいます。
そのような時に蓄電池があれば、平時の時に貯めておいた電気を非常用の電源として使用することができます。
オール電化住宅にお住まいの方、もしくはオール電化住宅へのリフォームを検討している方は、蓄電池の導入を併せて検討することをおすすめします。
まとめ
オール電化住宅に蓄電池を設置する際のポイント、蓄電池の価格・設置工事費用の相場、などについて解説しました。
蓄電池自体の価格は容量やタイプ・メーカーによっても異なり、設置工事にかかる費用も、業者や住宅環境・工事内容によって大きく変動します。
蓄電池の導入を検討する際は、価格だけではなく、容量や出力・充放電回数・設置場所など、あらゆる項目を考慮し比較検討した上で、ご家庭の導入目的や住宅環境に合ったものを選ぶことが大切です。
「安いから」というだけで選んでしまうと、後々損をしてしまう可能性もあります。そのため、見積もりは複数の業者からとるようにし、内容についても比較検討することをおすすめします。
オール電化住宅にお住まいの方、またはオール電化住宅へのリフォームを検討している方のほか、蓄電池の導入に興味のある方は、ぜひお気軽に弊社までご相談ください。