2022年8月30日
日立のエコキュートの特徴は?きらりUVクリーンやシルキー快泡浴などの機能やラインナップを紹介

日立は技術力が高く、他のメーカーでは珍しいタイプの電化製品を開発することがあります。エコキュートでも他のメーカーでは扱っていないタイプを販売していることもあって、おすすめのメーカーの1つです。
そこで今回は、日立のエコキュートの特徴について解説します。日立のエコキュートの機能やラインナップなどを紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
日立ってどんなメーカー?
日立は「技術の日立」と呼ばれるほど技術力が高いメーカーです。歴代の社長は技術畑出身が多く、現在ではITやエネルギー、モビリティなどの分野で様々な製品の開発をしています。
エコキュートはライフセグメントの生活・エコシステムの分野に当たります。日立では住宅用太陽光発電システムや空調システム製品などを扱っている部門で、オール電化住宅を目指す際に日立の商品を採用する方も珍しくありません。
また、日立は他のメーカーでは扱っていないタイプのエコキュートを販売していることから、特殊な事情を抱えている方におすすめのメーカーです。
日立のエコキュートの特徴は?
日立のエコキュートの特徴は以下のとおりです。
- 水道直圧給湯モデルを販売している
- 特殊な条件下でも対応できる「ナイアガラタフネス」
- インテリジェント制御で沸き上げをコントロール
上記の特徴を順番に解説します。
水道直圧給湯モデルを販売している
日立では水道直圧給湯タイプのエコキュートを販売しています。一般的なエコキュートはヒートポンプユニットで空気から熱を取り出すとお湯を作り、貯湯タンクユニットに貯めて、必要に応じて各所に給湯します。
日立の水道直圧給湯モデルは貯湯タンクユニットにお湯を貯めるところまでは他のエコキュートと同じですが、タンクに貯めたお湯を給湯に使うのではなく、プレート式給湯熱交換器によって給水したお湯を更に温めるためのエネルギーとして利用しています。
つまり、ヒートポンプユニットの熱で沸かしたお湯で、水道管から給水する水を温めて、必要に応じて各所に給湯しています。
水道管から給水した水を温める仕組みは一般的なガス給湯器と同じで、水道直圧式と呼びます。一方、一般的なエコキュートの仕組みは貯湯式と呼び、次の表のように違いがあります。
メリット | デメリット | |||
水道直圧式 | 水道管の水圧をそのまま利用できる | 本体価格が高い傾向がある | ||
貯湯式 | 緊急時にお湯を生活用水として利用できる | 減圧をするためシャワーや給湯の勢いが弱くなる |
日立の水道直圧給湯モデルモデルは2ヵ所同時に使っても高い水圧と豊富な湯量を維持します。そのため、シャワーや給湯の勢いが強いほうが好みの方におすすめのモデルです。
また、一般的なエコキュートは貯湯タンクユニット内部にお湯を貯めているため、タンク内部が汚れていると飲用水として利用できません。しかし、日立の水道直圧給湯モデルはプレート式給湯熱交換器で水道水を温めるので、タンクのお湯と混ざりません。
つまり、日立の水道直圧給湯モデルならお湯を飲用水として使用できます。お湯で野菜を洗うと歯ごたえが良くなるため、料理を日ごろから行う方におすすめです。
特殊な条件下でも対応できる「ナイアガラタフネス」
日立のエコキュートの中に、特殊な条件下でも対応できる「ナイアガラ タフネス」というモデルがあります。
「ナイアガラ タフネス」が付いている日立エコキュートは以下の特徴があります。
- 全モデルで水道直圧給湯を採用
- ステンレス配管と樹脂製継ぎ手部品を採用
- 無償保証期間5年間を実現
浄水場から送られる水道水は不純物を除去されています。しかし、一部地域では様々な理由により、硬度の高い水道水や井戸水を使用していることがあります。
硬度の高い水道水や井戸水にはカルシウムを始めとした不純物が多く含まれており、エコキュートを使い続けていると配管詰まりを起こしてしまい、故障する恐れがあります。
そのため、事前に水質調査を実行して不純物が多いと判断した地域では、エコキュートを設置できません。
「ナイアガラ タフネス」が付いている日立エコキュートは、一般的なエコキュートが設置できないような特殊な条件下でも対応できる商品になります。
全てのモデルに水道直圧給湯を採用しています。タンクの水の入れ替え量が従来の30分の1に低減できるため、カルシウムなどの不純物が含まれている地域の水でも配管詰まりが起きにくくなっています。
また、給湯側にステンレス配管を配置し、樹脂製継ぎ手部品を採用することで腐食に強くなっています。上記の機能により硬度の高い水質に対応しているため、「ナイアガラ タフネス」の無償保証期間は5年間と長期保証となっています。
硬度の高い水道水や井戸水、地下水などを利用している方でエコキュートを考えているなら、日立の「ナイアガラ タフネス」を検討してみましょう。
インテリジェント制御で沸き上げをコントロール
日立ではセンサーによる検知や学習機能などにより、沸き上げ量の調整や節約を効率よく行います。
普段の湯量は過去1週間の使用湯量をもとに沸き上げ量を調整しつつ、節約・小世帯・多めなどのモードを切り替えることができます。モードごとに特徴が異なるため、ライフスタイルやお湯の使い方にあった沸き上げ量に調整可能です。
また、エコキュートの操作はリモコンや専用のアプリでいつでも行えます。使用湯量の実績が簡単に比較でき、お湯の使いすぎをお知らせるシャワーアラームなどを設定できるので、お湯の節約に繋がります。
日立のエコキュートの機能は?
日立エコキュートの代表的な機能は以下のとおりです。
- きらりUVクリーン
- シルキー快泡浴
上記の機能を順番に解説します。
きらりUVクリーン
日立のきらりUVクリーンはふろ配管を通るお湯に深紫外線を照射することで、お湯を綺麗にする機能です。
紫外線の中でも深紫外線はお湯に含まれる雑菌のDNAに直接作用する能力があります。そのため、深紫外線を照射されたお湯は複数人が入浴し、数時間放置しても濁りやニオイが発生しにくくなっています。
濁りやニオイが発生していない残り湯は、翌日のお風呂や洗濯用のお湯として利用できます。また、残り湯が綺麗だとお湯を抜いたときに排水管内部にヌメリや汚れが発生しづらくなるので、掃除をする手間を減らせます。
シルキー快泡浴
シルキー快泡浴は微細な泡(ファインバブル)がお湯の中に充満することで、効率的に温まりやすくなり、肌に潤いをもたらす機能です。
髪の毛の直径よりも小さいマイクロバブルやウルトラファインバブルなどのファインバブルは浮上せず水中に長く留まる作用があるため、泡が肌を優しく包みこみます。
泡によって入浴中の身体は効率的に温まりやすくなり、泡が弾けた衝撃で皺の隙間に入り込んだ汚れも除去できます。
お風呂時間を快適に過ごせる機能ですが、専用のシルキー快泡浴用風呂循環アダプターが必要なので、試したい方はエコキュートと一緒にアダプターを購入するのを忘れないようにしましょう。
日立のエコキュートのラインナップは?
日立のエコキュートのラインナップは以下のとおりです。
シリーズ | ラインナップ | きらりUVクリーン | シルキー快泡浴 |
---|---|---|---|
[水道直圧給湯]フルオート | 標準タンク(高効率) | 〇 | 〇 |
標準タンク | 〇 | 〇 | |
標準タンク(寒冷地仕様) | 〇 | 〇 | |
[水道直圧給湯]フルオート (高硬度水道水・井戸水対応) |
標準タンク | 〇 | 〇 |
標準タンク(寒冷地仕様) | 〇 | 〇 | |
フルオート | 標準タンク(高機能) | 〇 | 〇 |
標準タンク | × | × | |
標準タンク(寒冷地仕様) | × | × | |
薄型タンク | × | × | |
給湯専用 | オートストップ付き | × | × |
オートストップ無し | × | × |
日立では、上記4つのシリーズに、標準タンク(高効率)、標準タンク、標準タンク(寒冷地仕様)、標準タンク(高機能)などで分かれています。4つのシリーズについて、順番に解説します。
[水道直圧給湯]フルオート
[水道直圧給湯]フルオートは水道直圧給湯を採用したフルオートタイプのエコキュートです。自動お湯はりや追い焚き機能が搭載されており、水道直圧給湯タイプなので、シャワーや蛇口からの給湯は水道水を直接温めたお湯になります。
貯湯容量は370L、460L、560L(標準タンクのみ)があります。給湯効率は標準タンク(高効率)が4.1~4.2と最も高く、他のタンクは3.1~3.4と平均的な数値です。
どのタンクでもきらりUVクリーンやシルキー快泡浴などの機能を搭載しています。そのため、シャワーの勢いが強い水道直圧給湯タイプのエコキュートに興味があり、普通の地域に住んでいる方におすすめのシリーズになります。
[水道直圧給湯]フルオート(高硬度水道水・井戸水対応)
[水道直圧給湯]フルオート(高硬度水道水・井戸水対応)は、硬度の高い水道水や井戸水に対応している「ナイアガラ タフネス」のシリーズになります。
上記でも説明した通り、硬度の高い水道水や井戸水でも目詰まりが起きにくいように設計されているため、特殊な地域でも利用できるエコキュートです。
貯湯容量は370L、460L、560L(標準タンクのみ)の3種類で、給湯効率は3.0~3.4となっています。
どのタンクでもきらりUVクリーンやシルキー快泡浴を利用できるのは嬉しいポイントです。硬度の高い水道水や井戸水を利用している方は、日立の[水道直圧給湯]フルオート(高硬度水道水・井戸水対応)を検討してみましょう。
フルオート
日立のフルオートエコキュートは減圧弁方式を採用した一般的なシリーズです。貯湯容量が370L、460L、560L(標準タンクのみ)の3種類で、給湯効率は3.0~3.4となっています。
フルオートシリーズは次の注意点があります。
- きらりUVクリーンとシルキー快泡浴は標準タンク(高機能)のみに搭載
- 水圧は薄型エコキュートが290kPaで、他は190kPaと低い
フルオートシリーズできらりUVクリーンとシルキー快泡浴を搭載しているのは、標準タンク(高機能)のみとなっています。他の、標準タンクや薄型タンクには無い機能なので、購入する時は間違えないようにしましょう。
また、フルオートシリーズは薄型タンク以外の水圧が190kPaと低いです。190kPaは一昔前のエコキュート並みの水圧となっており、最近のパワフル給湯タイプに比べると弱いです。
そのため、日立のフルオートシリーズで水圧を強いタイプが欲しい方は、薄型タンクを購入するのが望ましいです。薄型タンクは水圧が290kPaあるので、他メーカーのエコキュートと比べて劣ってはいません。
ただし、薄型タンクだときらりUVクリーンやシルキー快泡浴などの機能を利用できないというデメリットがあります。
給湯専用
給湯専用は自動でお湯はりができないシリーズになります。
上記のシリーズと違って、ボタン1つでお湯はりは完了しません。オートストップ機能が付いているタイプなら途中で止まりますが、機能が付いていないタイプだとお湯があふれることがあるので注意しましょう。
また、きらりUVクリーンやシルキー快泡浴などの機能も搭載されていません。貯湯容量は370L、460Lの2種類のみで、給湯効率は3.3です。
他のシリーズに比べて機能が搭載されていない、給湯効率が低いなどのデメリットはありますが、価格が抑えられているので、コストパフォーマンスにこだわる方におすすめです。
なお、日立では世界情勢の影響を受けて2022年8月24日より給湯専用シリーズの新規受注を停止します。そのため、タイミングによっては購入できない場合があります。
まとめ
以上が、日立のエコキュートの解説になります。日立では水道直圧給湯タイプのエコキュートを販売しています。水道直圧給湯タイプのエコキュートは水圧が強く、硬度の高い水道水や井戸水に対応しているなどのメリットが幾つもあります。
そのため、シャワーの水圧を強くしたい、あるいは特殊な条件下でも対応できるエコキュートを探している方は日立の製品を検討してみましょう。
「エコ未来応援隊」では、今回紹介した日立以外にも、三菱電機・パナソニック・ダイキン・コロナ・東芝などのエコキュートも販売しています。エコキュートに関する豊富な知識を持つスタッフが対応するので、エコキュートの購入で迷っている方は、ぜひご相談ください。