2022年10月25日
電気代が高騰すると電気温水器のランニングコストが高額になる!節約におすすめの給湯器を紹介

電気代は年々高騰しており、家計を圧迫しています。特に、2022年は社会情勢の大きな変動の影響を受けているため、過去5年間の推移と比べて激しく高騰しており、対策が必要です。
そのため、電気温水器を使用している方は給湯器の買い替えをおすすめします。
本記事では電気代の高騰による電気温水器のランニングコストのシミュレーションや、節約におすすめの給湯器を紹介します。節約のために電気温水器の買い替えを検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
電気温水器の仕組み
電気温水器は電気が流れると発熱する電熱ヒーターを使用して、水を温める給湯器システムのことです。業務用だと瞬間式もありますが、大容量ヒーターを使用するので電気設備容量が大きくなり、値段が高くなる傾向があるため、家庭用だと貯湯式が一般的です。
なお、貯湯式給湯器の場合は、貯湯タンクの構造が密閉式と開放式に分かれており、次のような違いがあります。
貯湯タンクの構造 | 特徴 |
---|---|
密閉式 | タンク内に空気がないため、圧力がある 本体より高い位置に給湯しやすく、複数箇所同時に給湯しやすい |
開放式 | タンク内に空気があるため、圧力がない 高温で沸かし上げが可能 本体より下にのみ給湯できる |
電気温水器のランニングコストは?
次の表は、電気温水器の年間ランニングコストをまとめたものです。
電気温水器 | |
---|---|
北海道電力エリア | 約108,000円 |
東北電力エリア | 約80,400円 |
北陸電力エリア | 約82,800円 |
東京電力エナジーパートナーエリア | 約102,000円 |
中部電力エリア | 約99,600円 |
関西電力エリア | 約86,400円 |
中国電力エリア | 約91,200円 |
四国電力エリア | 約126,000円 |
九州電力エリア | 約78,000円 |
沖縄電力エリア | 不明 |
家族の人数や気候、使用時間などによっては上記の費用と異なる場合はあるかもしれませんが、電気温水器だとお湯を沸かすのに年間8万円~10万円程度はかかると覚えておきましょう。
れからの電気料金はどうなる?
昨今の社会情勢や再生可能エネルギーの拡大、年力需要の高まりなどにより、電気料金の高騰は止まりません。
ある電力会社では、2022年10月分電気料金の値上がり幅は去年10月と比べて33%アップです。電気使用量が平均的な家庭の場合、2021年10月の電気料金が6,893円だったのが、2022年10月は9,189円に値上がりすると予想されます。
電気料金の価格に影響を与える為替レートと原油価格は、2021年の同時期よりも価格が悪化しており、電気料金の高騰は続くと予想されます。
2021年から2022年にかけての電気料金の値上がり幅が33%だった場合、電気温水器の年間ランニングコストは以下のとおりです。
2021年 | 2022年(予想) | |
---|---|---|
北海道電力エリア | 約108,000円 | 約143,640円 |
東北電力エリア | 約80,400円 | 約111,720円 |
北陸電力エリア | 約82,800円 | 約110,124円 |
東京電力エナジーパートナーエリア | 約102,000円 | 約135,660円 |
中部電力エリア | 約99,600円 | 約132,468円 |
関西電力エリア | 約86,400円 | 約114,912円 |
中国電力エリア | 約91,200円 | 約121,296円 |
四国電力エリア | 約126,000円 | 約167,580円 |
九州電力エリア | 約78,000円 | 約103,740円 |
沖縄電力エリア | 不明 | 不明 |
地域や家族の人数によって異なりますが、年間で30,000円前後の値上げになります。
上記の年間ランニングコストは、あくまでも値上がり幅が33%だった場合の計算です。実際の年間ランニングコストは異なる可能性はありますが、上記よりも高騰する可能性は十分に考えられます。
政府の対応によって高騰に歯止めがかかることはあっても、電気料金が大幅に下がることは難しいです。また、低価格をアピールしていた新電力は大幅な値上げや事業の停止を余儀なくされています。
そのため、このまま電気温水器を使用し続けるよりも、給湯器の交換を検討してみましょう。
ランニングコストが最も安い給湯器はどれ?
結論から申し上げますと、ランニングコストが最も安い給湯器はエコキュートです。
次の表は、給湯器の年間ランニングコストを比較したものになります。
電気温水器 | エコキュート | 石油給湯機 | ガス給湯器 | |
---|---|---|---|---|
北海道電力エリア | 約108,000円 | 約32,400円 | 約81,600円 | 約109,200円 |
東北電力エリア | 約80,400円 | 約21,600円 | 約73,200円 | 約104,400円 |
北陸電力エリア | 約82,800円 | 約20,400円 | 約72,000円 | 約118,800円 |
東京電力エナジーパートナーエリア | 約102,000円 | 約24,000円 | 約67,200円 | 約78,000円 |
中部電力エリア | 約99,600円 | 約24,000円 | 約68,400円 | 約87,600円 |
関西電力エリア | 約86,400円 | 約20,400円 | 約64,800円 | 約81,600円 |
中国電力エリア | 約91,200円 | 約22,800円 | 約68,400円 | 約112,800円 |
四国電力エリア | 約126,000円 | 約26,400円 | 約67,200円 | 約99,600円 |
九州電力エリア | 約78,000円 | 約18,000円 | 約66,000円 | 約108,000円 |
沖縄電力エリア | 不明 | 約10,800円 | 約56,400円 | 約54,000円 |
エコキュートは電気温水器と同様に電力でお湯を作る給湯器です。ただし、電気温水器と違い、電気だけでなく空気の熱を利用していることが最大の特徴です。
ヒートポンプユニットが空気を圧縮して熱を取り出すと、お湯を沸かします。お湯は貯湯タンクユニットに貯められ、必要に応じて各所に給湯するので、貯湯式給湯器に分類されます。
電気温水器が1の電気エネルギーで1の熱エネルギーを利用しているのに対して、エコキュートは1の電気エネルギーで3以上の熱エネルギーを生み出してお湯を沸かします。
そのため、年間ランニングコストが電気温水器の4分の1以下で、ガス給湯器や石油給湯器と比べても抑えられています。
つまり、お湯を沸かすランニングコストを考えて給湯器を買い替えるなら、エコキュートがおすすめです。
ガス給湯器や石油給湯器は駄目なの?
ランニングコストを抑えるためなら、ガス給湯器や石油給湯器でも良い場合はあります。年間ランニングコストを比較した表でも、エコキュートほどではありませんが、電気温水器よりガス給湯器や石油給湯器のほうが安い地域はあります。
しかし、ガス給湯器や石油給湯器のランニングコストも今後値上がりする可能性は高いです。
例えば、東京ガスはガス代上限の値上げを決定しており、来年3月までに最大3割の上昇の可能性があります。灯油も10月時点で2021年の同時期に比べて1リットルあたり20円以上の値上げをしている地域もあり、冬が本格化すればさらに値上げが予想されます。
電気と同じようにガスや灯油の値上げが起きると考えると、給湯器を買い替えるならエコキュートのほうが良いと言えます。
エコキュートでランニングコストを節約する方法
電気温水器からエコキュートへ交換すれば、年間ランニングコストの大幅な節約につながります。ただし、使い方を間違えると余分な電気料金が発生してしまうので、節約したい方は次の方法を試してみましょう。
- 季節によって運転モードを変更する
- 昼間の沸き上げを禁止にする
- 追い焚きよりも足し湯を利用する
上記の方法を順番に解説します。
季節によって運転モードを変更する
エコキュートは機種にもよりますが、複数の運転モードを搭載しています。年間ランニングコストを節約するなら省エネモードがおすすめですが、省エネモードだとお湯が足りなくなることがあります。
通常だと、エコキュートは電気料金が安い夜間時間帯にお湯を沸かしますが、湯切れを起こすと、電気料金が高い日中にお湯を沸かそうとします。そのため、余分な電気料金が発生します。
お湯の消費量が多い冬場は省エネモードを止めてみる、あるいは夏場は省エネモードに切り替えて節約してみるなど、季節ごとに最適な運転モードになるように試してみましょう。
昼間の沸き上げを禁止にする
エコキュートを導入すると、日中の電気料金が高くなり、夜間の電気料金が安くなるオール電化向けの料金プランに変更になります。例えば、九州電力では「電化でナイト・セレクト」という料金プランがあります。
電化でナイト・セレクト | 1kWhあたりの料金単価 |
---|---|
夜間時間 | 13.21円/kWh |
昼間時間(平日) | 夏冬:26.84円/kWh 春秋:23.95円/kWh |
昼間時間(休日) | 夏冬:21.22円/kWh 春秋:17.82円/kWh |
表にあるように夜間よりも昼間のほうが電気料金は高いです。そのため、エコキュートに自動沸き増し機能が付いているならオフにして、昼間にお湯を沸かさないようにすると、ランニングコストの節約につながります。
追い焚きよりも足し湯を利用する
フルオートタイプのエコキュートには追い焚き機能があります。
追い焚き機能とは、浴槽のお湯を循環させて温め直して戻す機能のことで、設定温度までお風呂を温めなおすことができます。湯船のお湯を再利用するので水道代がかからず、専用の配管を利用するので貯めてあるお湯と浴槽のお湯が混ざることはありません。
便利な機能ですが、温めなおす時に貯湯タンクユニットに貯めてあるお湯の熱を利用するので、貯湯タンク内の湯温が下がってしまうことがあります。
湯温が下がると、貯湯タンクのお湯を温めようとヒートポンプユニットが稼働します。つまり、追い焚きを利用していると、エコキュートを余計に動かすことになります。
一方、足し湯は貯湯タンクユニットのお湯を浴槽に流すことで設定温度まで温める機能です。水道代が余分にかかりますが、お湯を沸かすためのランニングコストに比べればお得になります。
つまり、お風呂を温めなおす時は追い焚きを多用するよりも、足し湯を使った方が良い場合があります。
なお、エコキュートはメーカーや機種によって特徴や搭載している機能が異なります。機能によっては追い焚きのほうがコストを抑えられる場合があるので、気になる方は公式メーカーや施工業者に質問してみましょう。
まとめ
以上が、電気温水器のランニングコストに関する解説になります。電気代の高騰は止まる気配がありません。電気温水器は他の給湯器に比べるとランニングコストが高く、電気代の高騰による影響は大きいので、早めに買い替えをおすすめします。
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